コンサルタントで働く/コンサルタントの仕事

上流から下流へ コンサル会社の戦略(2ページ目)

新たなるビジネスチャンスや新たな収益源を探しに下流に進出するコンサル会社とその理由を解説します。

執筆者:大石 哲之

SIという巨大な市場

コンサルティング会社が魅力的に感じるのは、SIという市場の大きさそのものだといえます。コンサルティングと、SIではその市場の桁が違うのです。

どういうことか、数字を出して説明しましょう。コンサルティングというのは、会社の重要案件にかかわることですから、少人数で、短期間に集中してプロジェクトを行います。

たとえば、戦略のプロジェクトですと、4人のコンサルタントが3ヶ月で行うといった小規模なものもあります。ちょっと大きなプロジェクトでも、20名のコンサルタントが総がかりで業務改善のプランと基本的な設計を練るといったところで、期間は6ヶ月といったところでしょうか。

それぞれ、数千万から数億円というのがコンサルティングフィーの相場でしょう。こうしたプロジェクトが10個、20個あっても、全体としては十数億というのがビジネスの規模です。

一方、SIのほうは、金額が一桁違います。小規模のSI案件でも数億円、大規模なシステムの入れ替えになると十数億円、下手をすると数百億にも上るものがあります。先日取り上げた社会保険庁のシステムは、年間運用コストが500億円という、とんでもないものです。

これを一部でもとることができれば・・・と思うのは当然だと思います。
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