実際問題、中途で入れるものか?
「他の業界を見て、実務経験をつんでから……」という方には、もうひとつ注意してもらいたいことがあります。「実際問題として、では、中途でコンサルタントになろうと思ったときに、コンサルタント転職ができるのかどうか?」
という現実的な問題です。新卒の学生は実務経験がない真っ白の状態ですから、純粋にポテンシャルで採用しています。ですから、誰にでもほぼ同様にチャンスがあるわけですが、中途となるとそうではないのです。コンサルティング業界以外から、コンサルティングに移動するには、かなり高いハードルがあるのです。
私は一流企業に入ったから大丈夫だろう。とお考えの方、認識が少し違うと思います。中途になると、一流企業というブランド(学歴のようなブランド)で判断するのではなく、「どの業界の人か」ということが問われます。
新卒のときに入った業界で、もうほとんどキャリアは決まってしまいます。人材業界なら、人材業界でキャリアを積んでいく。ネット業界なら、ネット業界内で転職していく。そういう感じになります。業界間をまたぐ転職はとても難しいのです。
代理店→コンサルティング
といった転職はハードルが高いです。また、入社した企業で、SI部門や人事、企画、といったところに配属されればよいのですが、たとえば営業に配属されたとすると、その後のキャリア転換は容易ではありません。
営業からコンサルタントへは経験的にほとんど共通するものがないため、営業キャリアが長くなればなるほど、営業以外での転職は難しくなってしまいます。