これで安心!家財保険の基礎知識
現在、分譲マンションにお住まいの方は、住宅ローンを組んだ際、専有部分に対する火災保険(以下、単に「火災保険」と表記します)には加入したと思います。金融機関によっては保険加入を融資条件の1つとしているため、ローン契約と合わせて火災保険も契約したはずだからです。万が一のことを考えれば、自然な流れといえるでしょう。しかし、「建物」だけではなく「家財」に対する補償は準備できているでしょうか?

仮に、管理組合がマンション保険に加入していても、その対象は「共用部分」だけ。当たり前のことですが、「専有部分」は補償の対象外です。また、ご自身で火災保険に入っていても、家財が補償範囲に含まれていなければ結果は同じです。

いわゆる団地保険(専有部分の物損を対象とした総合保険)のように、ひと通りの損害をもれなくカバーしている保険であれば問題ありませんが、住宅ローン専用の火災保険などは家財を特約(オプション)としているケースもあります。これでは、火事で衣服が燃えてしまっても、一切、保険金は受け取れないことになります。そこで、保険内容を見直すきっかけとなるよう、家財保険の基礎知識を整理してみました。

後付けのエアコンは家財 ビルトイン式だと建物の一部(?)


まずは、「家財」の定義付けから始めましょう。家財とは、家具や家電製品はもとより、衣類・寝具・食料なども含まれます。「生活用動産」というのが、専門的な表現です。

しかし、いささか“グレー”な部分もあります。たとえば、エアコン。入居後に自分で後付けしたエアコンは家財とみなされますが、分譲代金に含まれている天井埋め込み式(ビルトイン式)エアコンは建物の一部としてみなされるのです。つまり、家財保険の対象外なのです。もちろん、火災保険(=建物を対象とした保険)の補償対象には含まれますので心配いりませんが、お心当たりの方は保険の契約内容を確認してみるといいでしょう。

また、家財のうち1個または1組の価額が30万円を超える貴金属・宝石・彫刻その他の美術品などは、保険証券に明記されていないと保険の対象にならない決まりとなっています。つまり、契約時にあらかじめ自己申告しておかないと補償されないのです。

その上、上限金額が個あたり100万円までとなっており、当該金額を超えるものは新たな保険や特約の追加が必要となってきます。家財保険は“盗難”による被害にも威力を発揮する(ただし、保険によっては例外あり)だけに、高価な家財をお持ちの方は再確認しておくと安心です。


 <補 足>

30万円を超える貴金属等につき、保険契約書に明記せずに契約した場合で、30万円を超える損害が発生したとき、この場合は損害の額を30万円とみなして保険金が支払われる保険もあります。なお、30万円以下のものは、申告しなくても自動的に保険の対象に含まれます。

その他、自己申告の有無にかかわらず、以下の家財(代表的なもの)は保険対象外となります。

○クレジットカード   ○有価証券 ○動物・植物 ○自動車 
○コンタクトレンズ ○義歯や義足 ○プログラム・データ等


次ページでは、家財の必要補償額がどのくらいになるかご紹介します。