本音は、「もっと子育てしたい!?」
男性も「早く家に帰って家族と過ごしたい」が本音。 |
さらに育児休業制度を「利用したいと思う」男性の割合は、31.8%、育児のための短時間勤務制度を「利用したい」男性の割合は、34.6%とともに3割を超えています。でも実際には、男性の育児休業取得率は1.56%と制度を利用している人は極めて少ないのが現状です。つまり制度を利用したいのに、実際には利用していない、あるいは、利用できない男性が多くいるということがわかります。
男性の育児休暇取得率の低さについては、ここではこれ以上触れませんが育児休業制度を利用したい理由としては、「子どもが小さいうちは、育児が大変だから」、短時間勤務制度を利用したい理由は、「勤務時間制度が短縮できる分、子どもと一緒にいられる時間が増えるから」「保育園、学童クラブ、両親に預けられる時間が限られているから」という回答が多く寄せられています。
男性は、家事はともかく、「もっと子育てに関わりたい」と希望している人が多くいるにもかかわらず、ちょうど子育て期にあたる男性は会社でも中核をなす存在であり仕事量も多く、長時間労働の結果、帰宅が遅くなり、結果的に家事や育児に関われないというのが現状のようです。
*内閣府「低年齢少年の生活と意識に関する調査報告書」(平成19年2月)
*厚生労働省「今後の仕事と家庭の両立支援に関する調査結果」
若い女性に意識の変化が
独身女性の「専業主婦への憧れ」はまだ強いようですが…。 |
ここで家庭をめぐる意識の面に関して、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方についてどう思うかという質問に対する答えに注目してみたいと思います。
平成9年~19年の10年間で、「反対」「どちらかといえば反対」と答えた人は、じょじょに増え、19年度の調査では、「反対」が半数を超えるようになりました。しかし、男性はこの限りではなく、女性は、「反対」が賛成を上回っているのに対し、男性は、賛成の方が反対よりも多いということをお伝えしておきましょう。夫は、いまだに「夫は外、妻は家」という考えを根強く持っているのです。
女性は、すべての世代で「反対」の方が多くなっているのですが、実は20歳代の女性は、賛成が多くなっています。これは、派遣社員として働く20代独身女性が多く、彼女たちが非正規の働き方に不安を感じていること、仕事と子育て・家事の両立を難しいと感じていることが、理由として挙げられています。
*内閣府「男女共同参画社会に関する世論調査」
「ずっと働いていたい」としつつも、「夫は外、妻は家庭」という考えに賛成してみたり、「希望と現実のギャップにため息」をついたり。何歳になっても女性には、"迷い"がつきまといます。
専業主婦願望を持っている20歳代女性が多いようですが、一度家庭に入りブランクを経てから再就職するのは、なかなか大変です。「女性の平均年収は、300万円?!」でもお伝えしたように男性の平均給与は、542万円。住宅の取得や子どもの教育費もさることながら、昨今の雇用不安を考えると、2本柱(=共働き)の方がより安心であることは明白なのですが…。