この記事はAll About編集部が作成しました
敬語の使い方に自信がありますか? |
普段気をつけて使っているつもりの敬語。けれど、いくら気をつけていても、やっぱり自信がない、と感じている方も多いことでしょう。
今回は、正しい敬語の使い方について、ご紹介します。
敬語の新しい分類って?
「ご乗車できません」の間違いポイントは、この言葉が向かう相手つまり乗客が主語なのに、謙譲語の「お(ご)~できる」を使ってしまっている点。これを正しい敬語に直すには、3つの方法があります。・可能を表す尊敬語「~になれる」を用いて、「ご乗車になれません」とする。
・助詞「は」を用いて、文章を区切り「ご乗車はできません」とする。
・恩恵を授けてくれる乗客に対して敬意を表し、「~してもらえる」という形を用いて、「ご乗車いただけません」とする。
いかがですか? 同じ敬語なのに、1つの方法ならず、3つも表現方法があるなんて、やっぱり難しいですよね……。
文化庁の調査審議機関である文化審議会が、2007年2月に「敬語の方針」(PDF)という答申を出しました。その中には、これまで、尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種類だった敬語を、新たに5種類に分類する新しい指針が掲載されています。
<新しい敬語の分類>
5種類 | 3種類 | |
尊敬語 | 「いらっしゃる・おっしゃる」型 | 尊敬語 |
謙譲語I | 「伺う・申し上げる」型 | 謙譲語 |
謙譲語II(丁重語) | 「参る・申す」型 | |
丁寧語 | 「です・ます」型 | 丁寧語 |
美化語 | 「お酒・お料理」型 |
大きな特徴は、謙譲語と丁寧語がそれぞれ2つに分かれ、丁重語と美化語ができたこと。なぜこんな風に、より細かく分類したのかというと、もっと敬語の働きと適切な使い方を、深く理解できるようにするため、と答申にありました。
確かに、ビジネスシーンの中で、間違いだらけの敬語を使ってしまっていたら、自分が恥ずかしいだけではなく、あなたのコミュニケーション能力を疑われたり、相手の信頼を失ってしまう危険性もあります。
是非この機会に、正しい敬語をマスターしましょう。
次ページでは、新しい敬語の分類について、細かくご紹介します!