『なぜ彼女は愛されて仕事ができるのか』(南原竜樹著 PHP文庫) |
これまで、自らのビジネス論などを語ってきた同氏が、なぜ女性の働き方についての本を執筆したのか。そんな素朴な疑問からこの本を手に取るとともに、ご本人にお話しを聞いてみました。
悩みを先送りしている
女性は多い
ガイド・泉:今日はよろしくお願いいたします。まずは、これまでご自身のビジネス論などを語ってこられた南原さんが、なぜ、女性に向けての本を執筆しようと思われたのか、ということからお話しいただけますか?
南原さん:私は人から相談されやすいタイプのようで、実は、このインタビューの前にもある人から電話で相談をされていたんです。女きょうだいのなかで育ったからか、女性が違和感なく話せるようで、女性からも多く相談を受けています。そんな時、私は相談者よりも長く生きているので、それだけでもアドバイスしやすい。しかも、内容を整理することで答えが出る相談も多いので、それをまとめてみようと思ったわけです。
泉:この本に、とてもリアリティのある相談例がいくつも出てくるのは、南原さんご自身が実際に相談されたことばかりだからなのですね。
南原さん:でも、実際、書き始めてみたらこれが大変で…。相談にのることと、本にするのはずいぶん違いますからね。とくに、今回は女性の立場で書きたいと思っていたので、そこが難しかった。
泉:では、この本を書き終えた今、女性の悩みについて、傾向などお感じになることはありますか?
南原さん:今の女性は皆、仕事をしているので、相談の多くは、仕事の上での人間関係だったり、段取りの仕方だったり、将来のことだったりすることが多いですよね。そして、悩んでいるけどその問題を先送りしている人も多いと思います。例えば、2年後には結婚したいと言っているのに、話を聞いてみると、そのための行動は何も起こしていない。
泉:たしかにそうかもしれません。私のまわりにもそういう人はいますから…。そして、そんな人はどうしたらいいのか。それが、この本に書いてあるわけですね。
やわらかな口調で核心をついた話をする南原さん。会話は、夢を叶えるコツへと移っていきました。