女性の転職/女性の再就職・職場復帰

昭和女子大学の「チャレンジ支援」(2ページ目)

12月某日、昭和女子大学が行っている「元気にママチャレ!」再就職支援講座にうかがってきました。今日は、ハナマルキャリアコンサルタント上田晶美先生よる「模擬面接」です。

執筆者:川崎 あゆみ

自分が主役になれるコミュニティを持ちましょう

1983年、早稲田大学教育学部卒業。同年、流通企業に入社。広報、人事教育などを経験し、12年の勤務の後、1994年出産を機に退社、独立。ハナマルキャリアコンサルタントを設立し、現在に至る。大学生の就職、社会人の転職、主婦の再就職についての講演、執筆などを手がけている。年間約40大学で講演し、著書15冊。二男一女の母。
私も3人の子供を育てながら仕事をしてきていますから、育児との両立の大変さや不安は、よくわかります。子育てをしながら仕事をするのは、もちろん大変ですが、ずっと家に子どもといると、どうしても閉塞状態になってしまいます。子育てとはまた違う時間を持っていることで、気分転換がはかられて、仕事と子育て両方にいい影響を与え合うように思います。

また子育て中は、どうしてもママ友たちとの結び付きが強くなってしまいますね。先ほど言った、閉塞状態に陥らないためには、そうした友人たちの存在は、とても大きいのですが、同じ状況の人たちとずっと一緒にいると、何も新しい動きに発展していかないということもあります。気の合う人と一緒にいるのは、心地良いかもしれませんが、「仕事をしようと思う」と話したところ、一斉に「預けて働くなんて、かわいそうだ」と言われたという話も聞きます。専業主婦でいることを良しとすることも1つの価値観ですが、仕事をしたいという気持ちを応援してくれるならまだしも、否定されてしまう仲良しグループにいても、前に進めません。母親もママたちとのコミュニティとは別に、もう1つ、自分が主役になれるコミュニティを持った方がいいと思います。

今、自分にとって何が大事なのかを見極める

受講生の皆さんに囲まれて上田先生のカメラで記念写真。
でも、もし今、働きたいのに働けないと焦っている人がいるとしたら、アドバイスを1つ。今は、産休や育休を取ることが少子化対策になるなどといろいろ言われていますね。女性を活用するために必要な対策は講じなくてはいけませんが、逆に子育てしていたいと思っている専業主婦に「働け」と、無言のプレッシャーを与えているように感じます。でも、子育ての時期は、本当に大切です。人生は、長いのですから早い段階で無理に働きに出ることもありません。子どもがある程度大きくなって、無理なく働ける状況になってから仕事を始めても、遅くはないのですよ。私は、子育ても楽しんで欲しいと思っています。

今は、働けないという方も、将来に備えるために、「ライフプランを立てる」ことが大切です。今、家族の年表を作ってみて、「3年後には、子どもが○歳になり、幼稚園に入れば、週に何日かは、昼間の数時間は、働ける」などとわかってくるようになります。それまでの時間を、準備期間にしてもいいわけです。

家庭に入っていると、社会から置いてきぼりにされているという不安も出てくるでしょう。でも、バリバリ仕事をする独身の人を見て、焦ることはありません。今、大事だと思うことをしましょう。再就職は、いつでもできます。残念ながら人事的な価値は、落ちていきますが、こうした再就職講座に参加する、自分で勉強することで、ある程度は、キャッチアップできます。お子さんが小さくて、まだ働けないという方も、今何が大事なのかを、しっかり見極めることが大切だと思いますよ。

以上、上田晶美先生からのメッセージでした。「焦ることは、ありませんよ」と言う言葉に、勇気付けられますね。では最後に素晴らしい充実ぶりの昭和女子大学教育支援センターによる、再就職支援講座の内容をご紹介しましょう。 >次ページへ
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