高いところから見渡す「バルコニー法」


佐藤さん:もうひとつ、怒りをコントロールする方法をお教えしましょう。「バルコニー法」という方法があるんですよ。

泉:バルコニーって、マンションなどにあるあのバルコニーですか?

佐藤さん:そうです。劇場の二階席もバルコニーといいますが、「バルコニー法」とは、少し高いところから見るということなんです。

泉:高いところから見る?

佐藤さん:例えば、理不尽に私に対して怒りをぶつけてくる上司がいたとしましょう。そのとき、相手と同じ目線ではなく、少し高いところから相手を見て、なぜこの人は今怒っているのだろうと考えてみるんです。

泉:客観的に見るということですね。

佐藤さん:上司は、本当に私自身に怒っているのだろうか。それとも、昨日、奥さんとけんかでもしてイライラしているから意味もなく私に当たってきているのだろうか。そんな風に相手が怒っている原因を挙げてみると、論理的に考えられるようになってキレるということはなくなります。これが「バルコニー法」です。

泉:確かに、日ごろから付き合っている相手であれば、あれこれその背景を考えてみることもできますね。プライベートで何かうまくいかないことがあって、それを仕事に持ち込まれるのはたまったものではありませんが、それが理由かと思えばまともにキレ返すのも意味がないですものね。逆に、気の毒だなと思ってしまうかも。

佐藤さん:ほかにも、腹が立ったとき、「もし、この人がいなければ困ることがないか」と考えてみる方法もあります。

泉:この人がいないと困る…。会社だと、なんだかんだ言って、その上司や部下、後輩が急にいなくなったら困ることが多いかも。

佐藤さん:これは「危機の発想」なんですが、その人がいなくて困ること、つまりデメリットが一つでも見つかったら、今、自分はキレちゃいけないと思えるはずです。

泉:なるほど。これで「思わずキレる」という状況は回避できるわけですね。でも、これを繰り返しているのもストレスがたまってしまうような気がします。そのための何かいい方法はありますか?

佐藤さん:そのためには、怒りをコントロールできるようになることが必要ですね。では、次回はその「怒りのコントロール」について詳しくお話しましょうか。

泉:そうですね。では、次回もよろしくお願いします。



佐藤綾子先生には、引き続きお話を伺います。
次回のテーマは、「怒りのコントロールをトレーニングする」です。お楽しみに!


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