女性の転職/女性の仕事カタログ

エステティシャン(2ページ目)

いつまでも美しくありたいと願う女性をサポートする仕事、エステティシャン。専門学校へいく人、エステティックサロンを経営する会社へ入社する人、技術を学んで独立をする人など、スタイルも働き方もさまざまです。

執筆者:三輪 貴子

スタートダッシュ ~独立開業まで~

スクールを卒業後、すぐに独立開業の準備をはじめました。かかった費用は、約700万円。サロンの内装費が約200万円、その他は、美容の機械やベッド、机やソファなどの家具や、小物類の購入、化粧品代、そして広告宣伝にも経費がかかりました。スクールを卒業してから自分のサロンをオープンさせるのにかかった期間は、約3ヶ月。サロンをオープンさせるのに3ヶ月の準備期間というのは、かなり厳しかったですね。これから独立をされる方は、もう少し余裕をみられたほうが良いと思います。

世の中にはいろいろな方がいます ~苦労していること~

苦労していること、それは「集客」です。街中には、たくさんのエステティックサロンがありますので、そのなかから自分のサロンを選んでもらうには、広告を出す、口コミで広めてもらうなど、できる限りの努力が必要です。技術は学べば確実に身につきますが、集客をしなければ、その技術を活かすことができません。オープン当初は、少しお得な「お試し価格」を設定するなど、その時期、その時期に応じて工夫をしながらクーポン券のついたフリーペーパーなどの広告媒体を活用しています。

一番困るのは、経費と時間をかけて集めたお客さまに予約をいれていただいて、当日、何の連絡もなくキャンセルをされること。そうなると、当初予約をされていた時間(約2時間ほど)が、まるまる空白になってしまいます。一度ご予約をお受けすると、その時間は他のお客さまのご予約をお断りするので、時間も売上も大きなロスがでることになります。他にも、続けてサロンへ通うつもりはなく、価格の抑えた「お試し」だけを受けにこられる方もいらっしゃいます。本当に、世の中にはいろいろな方がいますね。はじめは驚きましたが、イライラしても仕方が無いので、最近は、この仕事の「やりがい」へ目を向けるようにしています。そういう意味では、独立をしたエステティシャンは、体力とともに、忍耐力も必要なのかもしれません。

いくつになっても ~うれしいこと・将来性~

私のサロンでは、リラグゼーションだけではなく、お肌のトラブルを改善することを中心に施術をしています。ですから、お客さまにサロンへ通っていただいて、エステの結果がでてお肌がきれいになり喜んでいただけると、とてもやりがいを感じます。銀行に勤めていたときは、いつも私が「ありがとうございました」と言っていましたが、今の仕事はお客さまから感謝され、「ありがとう」の言葉をかけていただけます。これが、一番うれしい瞬間ですね。

エステティシャンには、定年がありません。例えば、私の前職である銀行に勤めていたとしても、銀行を辞めたら、そこで仕事は終わりです。今の仕事は、このサロンを閉めたとしても、将来は、自分のマンションでサロンを開くこともできます。本人の続ける意思さえあれば、いくつになっても続けることができる仕事です。私は、自分がエステへ行き始めたことがキッカケで、今の仕事に就きましたが、やはり仕事は、自分の興味のある、好きな仕事に就くことが、楽しい毎日を送れる基本なのだと思います。好きなことであれば、少々しんどいことであっても、続けていくことはできますから。みなさんにも、ぜひ「自分の好きな仕事」に就いて、充実した毎日を送っていただきたいと思います。



【編集後記】
「好き」を「仕事」にするために、じっくりと時期を待ち、自分の気持ち確認しながら、夢を叶えた秋山さん。最後に「今は大変なこともあるけれど、楽しいです」と語っていただいた言葉が印象的でした。今の自分に不安を感じると、答えを早く見つけたいと焦ってしまいがちですが、まずは自分の心と向き合うこと。これは、はじめの一歩を踏み出すまえにすべき、一番大切な「準備」なのでしょう。
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