女性の転職/女性の仕事カタログ

コトバのプロになる フリーアナウンサー(2ページ目)

今回は、フリーアナウンサーとして活躍中の女性にお話をうかがいました。華やかなイメージのある仕事の内容とは?この仕事に就くための具体的方法やチェックポイントも注目です。

執筆者:三輪 貴子

雰囲気を読み取る ~司会の仕事とは~

この仕事に向いている人は、「気遣い、気配り、気働き」ができる人であること。司会もアナウンサーも、自分のことだけを考えるのではなく、結婚式の司会であれば披露宴全体を取りまとめている会場スタッフや、音響スタッフ、ビデオのスタッフなど、みんなでやっている仕事だということを意識するからこそ、お客様に満足いただけるよい仕事へとつながっていくのだと思います。

結婚式の司会とラジオの違いは、人の息(反応)を感じ、雰囲気を読み取って言葉を選びながら進行することだと思っています。セレモニーの空気をつくっていくのは、私たち司会者の言葉なのです。だからこそ、お客様の反応を受け止めながら、言葉を綴っていくことが大切なのではないでしょうか。

すべてが自分の糧になってくれている ~よかったこと~

フリーアナウンサーとして仕事をはじめてから、いろいろな人に育てていただきました。営業で自分から売り込みにいったことはなく、仕事をさせていただいた会社が、次の会社を紹介してくださいました。「人の縁と、仕事を誠実にこなしていくことが、仕事を呼んできてくれる」ということを実感しています。

また、結婚式では新郎新婦、トークショーやシンポジウムなどでは一緒にお話をさせていただく方々など、多くの方にお会いするチャンスがあります。本番に向けてお打合せをする中で、その方々の歩んでこられた道のりを聞かせていただき、共感したり、自分なりの意見を持つなど、すべてが自分の糧になってくれていることを実感しています。

司会は立ち仕事ですし、1度仕事がはじまれば2時間以上司会進行に専念し、気持ちを集中させているので精神的にも疲れますが、「たくさんの人に会える」。これがこの仕事の大きな魅力の1つだと思います。

それぞれカラーがあります ~事務所方針の違い~

アナウンサーや司会者が所属する事務所にも、それぞれカラーがあります。例えば、結婚式の司会についてレッスンをする際、言葉(セリフ)がほぼ決まっている台本を用いる事務所もあれば、私の事務所、有限会社トーカーズNet.のように、台本の配布などはせず、レッスン中はセリフを書いて覚えるということを許していない事務所もあります。

私は、披露宴中に突発的なアクシデント(停電など)が起こった場合にも自分の言葉でしっかりと対応し、力を発揮できる司会者を育てたいと思い、その場の状況に応じた言葉を自然に出すことを習慣化するために、書いたセリフを覚えるというレッスンは避けています。

レッスンの考え方や方法は、それぞれ事務所によって異なりますので、これからアナウンサーになるために、どちらかの事務所を訪ねられたときは、どのような方針でレッスンをしているのかを確認され、自分に合いそうなところを選択されればよいと思います。

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