●Aグループは、「営業」に通じる仕事です
商品を説明したり、納期を管理するのは、営業に関係する仕事。ここのスキルを高めれば、単なる事務職としてではなく、営業スタッフのスーパーアシスタントとして貴重な存在になることも可能。営業スタッフの近くにいて営業のノウハウを身につければ、自らが営業として活躍する道も開けます。
実際、入社以来、10年間営業部付きの事務をしていた人が、その後、営業の第一線で活躍している例もあります。
●Bグループは、「秘書」に通じる仕事です
スケジュール管理や上司の仕事の代行は秘書の仕事のひとつ。社長や役員の秘書になるとかなりの経験と知識が必要ですが、複数の管理職を担当するグループセクレタリーや、事務の仕事と秘書業務を兼務するという仕事では、Bグループにあるような仕事を経験している人にも就業のチャンスがあります。
事例としては、事務職の中でBグループにあるような仕事を経験した人が、派遣会社を通して事務+秘書という仕事に就いた例があります。
●Cグループは「経理」や「経営企画」に通じる仕事です
事務の中では、経理部などで働く経理事務でなくても数字を扱うことがあります。
実務で数字を扱うことがあれば、そこに簿記の知識をプラスして経理の道へ進むことも可能。簡単な入出金伝票に関する仕事でも、初歩的な経理の実務経験があると見てもらえることもあります。
実際、事務として数字を扱っているうちにその仕事が面白くなり、簿記の勉強をして経理事務として転職。さらに勉強を重ねて、税理士になったという人もいます。
また、その数字を分析し、わかりやすく資料化するという仕事は、経営企画室などでも行われる仕事です。この部分の能力を磨いて、ベンチャー企業の経営企画室への転職を果たした人もいます。
ひと口に「事務」といっても、事例が物語るように、いろいろな可能性があります。様々な要素を含む事務職は、とっても発展性のある仕事なのです。
それを幹として、枝を伸ばし、花を咲かせるのに必要なのは、事務の仕事をひとくくりに考えず、自分がどんな仕事をしているかをきちんと把握すること。それを人に伝えることができるだけでも、道は大きく開くのです。
たとえば、転職をしようとしたとき。
細かな仕事の経験を話すことができると、面接官が任せられる仕事を具体的にイメージすることができ、採用の可能性もぐっと上昇します。派遣会社や人材紹介会社で、新しい職種への可能性を相談する際も、説得力が増します。
転職を考えない場合でも、仕事の中身で自分の経験を把握していれば、自分で新しい部署へのつながりを見つけ出すこともでき、自信を持って社内異動を希望することができるはずです。
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