何があっても「お母さん、大好き」と笑う
我が子はかけがえのない存在
――子どもを持って良かったと思うのはどんなときですか?
「うーん、難しい質問ですね。子育て真っ最中の今の私にはそれを感じる余裕はないかも。ただ、どんなにヒステリックに怒っても、『お母さん、大好き!』って抱きついてくるという関係性は、親子だからこそだと思いますよ。仕事上のつきあいでは、なかなかそこまで自分をさらけ出すこともできないし、そうしても信頼が崩れないという関係が築ける人って、本当にごくわずかでしょ? それと、子どもを見ていると、未来を感じます。まだ20代の人にはピンとこないかもしれませんが、人は必ず老いていくもの。私のように40歳を迎えると体力の衰えも感じるし、老後を意識します。そんななかで子どもと一緒にいると、理由なく未来を感じて幸せな気持ちになれるような気がします。」
――子育てと仕事の両立に不安を持っている人になにか教えてあげたいことはありますか?
「そうですね…。子どもを持つことによって、仕事をする上ではいろいろと我慢しなければいけないことがあるのは事実だと思います。ただ、どんな人生でも必ず何か我慢していると思うんです。残業、残業の毎日なら、プライベートを犠牲にすることになるだろうし、仕事で成果を残すために気の休まらない毎日を送ることもあるだろうし。私は、子どもを持つことで生じる我慢やストレスも、そのなかの一つだと思っています。だから、どんな我慢なら自分はできるのかって考えてみたらいいんじゃないでしょうか。残業でプライベートの充実を我慢することは平気だけれど、子育てによって仕事に100%の力を注げなくなることは我慢できないという人が子どもを持つのは辛いかもしれませんね」
きれいごとではなく、子育てはたいへんなことです。それによって、仕事に支障が出ることが多いのも事実。その半面、仕事一筋とは違うものも得られます。あなたは亜美さんのお話をどう受け止めますか?