転職のノウハウ/転職活動を始める前に

思わぬ事態に直面 こんなときどうする!?(2ページ目)

転職活動で思いもしなかった事態直面したときの切り抜け方を考えてみましょう。こうすればゼッタイとういう解決策はありませんが、事前に対処法を知っていれば、深みにはまるのを防げるはずです。

執筆者:西村 吉郎

CASE3
転職先が決まって「退職願」を出したが上司が受理してもらえない

民法の規定からいえば、口頭でも退職の意志表示を行っていれば、それを伝えてから2週間が経過すれば雇用契約は解除される。つまり、退職できることになっています。しかし、法律でも定められているからといって、サッサと辞めてしまうのは感心できません。

上司が退職願を受理しないのは、跡を継いで仕事してくれる後任者がいないからという理由が多いのですが、辞める時期そのものに問題があるケースもあります。たとえば、請負仕事が佳境に入っているときとか、経理職の場合の決算期など、職種柄、1年のうちでも最も忙しい時期に退職する場合などです。退職願が受理されない理由を上司に問い質すとともに、自分の退職時期の設定に誤りや無理がないか、いま一度考え直してみましょう。その結果として、退職日の設定の問題や、残務処理や引継ぎの不十分さが理由である場合は、円満退職の原則からいえば、その処理が完全に終えられる時期まで、入社日を延期してもらうよう、新しい就職先にお願いするほかありません。

ときには、上司が自分の立場が悪くなることを恐れて、とくに理由もなく退職を認めないケースもあります。この場合は、とにかく上司および会社に退職の意志が固いことを示し、折れるまで説得を重ねることです。それでも解決できないときは、民法や就業規則の規定に従って、強引にでも退職するほかありません。退職願が上司預かりなっている場合は、その上の部長あるいは人事部長に直に退職の意思表示をする手段も考えてみましょう。


CASE4
第1志望の会社の結果が出る前に、第2志望の会社から採用通知が届いた。第1志望の会社にも未練が残る

どうしても第一志望にこだわるのであれば、内定をもらった会社には「返事の保留」を願い出るほかありません。採用を決めていただいたことへの謝意を述べた上で「もう少し考えさせてほしい」との気持ちを伝えれば、たいていの会社は待ってくれるものです。ただし、その場合でも保留できる期間はせいぜい数日、長くても1週間といったところですから、第1志望の会社の採否決定がそれ以上になる場合には、この段階で第2志望の会社に入社の返事をするか断るかを判断しなければなりません。

保留は認めない、早急に返事が欲しいといわれた場合も同様です。第2志望の会社にお世話になるか、それとも第1志望の会社に望みを託すか。運命の分かれ目ではありますが、ガイド自身の考えとしては、第2志望とはいえ納得の上で選択した会社なのですから、とくに否定する理由がなければすんなり応じることをお勧めしたいところです。


CASE5
現在、雇用保険の失業給付を受けている。明日が認定日だが、同じ日時に面接が重なった

雇用保険を受給している人の場合、28日ごとに巡ってくる失業認定日にハローワークに出頭しないと、その回の失業給付は受けられなくなってしまいますが、このケースでは、失業認定日の変更を届出る方法がとれます。具体的には、認定日の前日までに職安に出向いて申し出るか、電話で連絡することでハローワークの方で、特例として認定日の変更に応じてくれるのです。

採用試験のためという理由以外に認定日の変更ができるのは、本人の病気やケガ、同居親族の看病、資格試験の受験などの場合があります。各理由に応じて、その事実を証明できる書類(病気の場合は医師の診断書など)を提出することが必要です。「面接を受けるため」を認定日変更の理由にしたときは、応募先から、確かにその日時に面接を行った旨を記した証明書を発行してもらいましょう。ちょっと気恥ずかしい面はありますが。
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