”悪い意味”で印象に残る応募書類とは?

履歴書

悪い印象の残る応募書類とは?


採用担当者が履歴書や職務経歴書に求めるのは、ビジネスとしてのマナーやルールにかなっていて、かつ、読みやすいよう工夫がなされ、さらに「ぜひ入社したい」という意欲や誠意をもって書かれているものであることです。

しかし、現実には、用紙・文字・レイアウトなど投げやりで粗雑なもの、封筒の宛名が間違っているものなど、常識を疑いたくなるものなどが少なからずあるといいます。せっかく自分をPRするための書類であるにもかかわらず、マイナスの印象を持たれたのでは意味がありません。

具体的に、採用担当者が受け取ったことがある応募書類の悪い見本を挙げてもらいました。中にはウソのような話もありますが、すべて実話です。

女性の応募者からの、花柄の便箋にしたためられた長文の経歴書兼自己PR書。応募書類は企業への「ラブレター」とはいいますが、ビジネス感覚を疑ってしまいます(ソフトハウス)

経歴書や自己PRのための文書は、用紙はA4縦の白無地の横書きとし、枚数は基本的に1~2枚、多くても3枚までです。パソコンで作成する方が修正が簡単ですし、読みやすいでしょう。手書きの場合は、市販の職務経歴書を使うことをお勧めします。

用紙が問題になるケースでは、次のようなものもあります。

経歴書用紙として、ルーズリーフノートの1枚を抜き取ったもの、勤務先の社名やロゴの入ったレポート用紙を使ったものが少なからず見受けられます。手近にあるもので済まされると、軽く見られた感じがしますね(建設)

欧米などでは、ビジネス書簡の用紙、あるいは文章に使用するフォントなどから、差出人のビジネスセンス、ときには能力まで探られると聞きます。日本の場合、必ずしも使用する紙にまで気配りする必要はないと思いますが、ノートの1ページを裂いて応募書類にするとか、在籍している会社のロゴ入り用紙を使ったのでは、ビジネスセンスを疑われても仕方がないといえるでしょう。

感熱紙に印刷された職務経歴書。内容自体には問題はなかったのですが、1年後に引っ張り出してみたら、文字がかすんで読めなくなっていました(広告代理店)

これも、使用した用紙にからむ問題です。いまどき感熱紙を必要とするプリンタを使用している人はほとんどいないとは思いますが、もし、感熱紙にプリントするのであれば、普通紙にコピーしたうえで、コピーしたほうを提出するようにしましょう。

書き出しが拝啓から始まっている手紙形式の経歴書をもらったことがあります。A4のレポート用紙で5枚はありました。要点をつかむために赤エンピツで下線引きながら読みました(精密機器製造)

職務経歴書は、項目を整理して箇条書きにすると読みやすくなります。手紙文にすると、どうしても「~しました」とか、「私は~」など不要な単語や文章が混じることになります。そのため、文章で流した職務経歴書ではなかなか要点が伝わりません。せっかくのキャリアも、文章にすると伝わり方が半減する、と考えるべきです。

自己PR書は、形式上文章化することになりますが、その場合でも、「拝啓」「敬具」などの起首や結語、時候の挨拶、結びの相手方の幸せを祈る言葉などは要りません。冒頭に「自己PR書」と記入して、はじめから用件に入りましょう。前文で「どこで相手企業の求人を知ったか」などを記載してから本文につなげていくと、まとまりのある文章になります。

また、自分の長所、短所などは、(1)(2)などのように見出し風にするとさらに読みやすさが増すでしょう。段落ごとに一行空きを入れるのもいいでしょう。

なんと、エンピツ書きだったんです。小学生じゃあるまいしねえ……(レジャー)

筆記具には黒や青インクの万年筆か、細字用フェルトペンが適当です。ボールペンでも構いませんが、質の悪いものだと書いた文字をこすって汚してしまうこともありますので、注意してください。また、こすって消せるタイプのボールペンも使わないようにしましょう。

書き損じたところをいくつも黒く塗りつぶした履歴書。せめて修正液を使ってほしい(服飾雑貨)

書き損じた部分を、線で消したり、黒く塗りつぶしたりした箇所が目立つ応募書類ほど嫌われるものはありません。書き損じたら、はじめから書き直すべきです。

生まれてこのかたの自分史をつづった経歴書をもらったことがあります。波瀾万丈でもない平凡な半生記など読む気にもなれません(教育)
 
自己PR書では、自分の性格や経験を説明するために、ときに学生時代のサークル活動などビジネスキャリア以外のことに触れることにもなりますが、それは応募職種に関連することに限るべきです。求める資質や職務に関連の薄い経験を書き連ねても、何をアピールしたいのかが伝わりません。

自己PR書は、応募企業との接点、希望する仕事を明記した上で、その仕事に必要な能力・資質・キャリアなどをしっかり研究して、自分がいかにその仕事に相応しい経験、キャリアを持っているかをアピールするものです。希望する仕事とアピールしたいことがマッチしていなければ、どんなすごいキャリアを伝えようと意味がないのです。

封筒が小さいため、経歴書を四つ折りにし、さらに半分に折ったものが送られてきました。自分を大事にしたいのであれば、せめて三つ折りくらいで入る封筒を使うべきではないでしょうか(フードサービス)
市販の封筒には、はがきよりも少し大きめのものから、B3用紙を折らずに入れられる大判のものまでさまざまですが、はがきサイズの封筒ではA4用紙を三つ折りにしても入りません。市販の封筒では、A4用紙をタテ二つ折りで入れられる長形1号という封筒がありますが、これだと定形外で郵送料もちょっと高めについてしまいます。定形の封筒では、A4用紙をヨコ三つ折りで入れられる長形3号(ヨコ120ミリ×タテ235ミリ)が一般的だといえるでしょう。

履歴書と一緒に郵送する場合は、一般的な履歴書(B5サイズ)を折らずに入れられる封筒を使用し、A4サイズの職務経歴書は二つ折りして同封するといいでしょう。
押印も署名もない職務経歴書が少なくありません。履歴書と一緒に送るからいい、と思ってのことでしょうが、他の応募者のものと紛れ、誰のものかわからなくなることもあるんです(コンサルティング)

職務経歴書や自己PR書には、それぞれ表題を入れた次の行の右端に、自分の名前を書き入れます。押印はあってもなくても構いません。欧米のレジュメにならい、名前の下に住所・電話番号・作成日などを記入するのもいいでしょう。
ある分野の技術者の募集時。該当する機器にはじめて接したときのこと、仲間とサークルを作って活動していることなどに加え、サークル誌に掲載した記事までコピーを送ってきた人がいます。文章がオタクっぽくて、頭が痛くなってしまいました(情報処理)
いくら自分をアピールしたいからとはいえ、的を外したアピールはするだけ無駄。過ぎたるは何とやらで、場合によっては嫌われてしまいます。

デザイナーなどのクリエイティブ職種では、自分の作品や作品のコピーあるいは写真などを同封することで、力量を的確にアピールすることができますが、不採用となった場合に作品が戻ってこない、デザインを盗用される、などの危険性に十分注意してください。代表的な作品いくつかのコピーを送るに留め、実際の作品は面接のときに持参する、といった方法を考えるべきでしょう。

また、技術系では、自分が関わった製品の設計図などを入れたくなりますが、秘密保持や知財流出など面に配慮が必要です。

日付を修正したり、手垢で汚れた履歴書。明らかに使い回しだとわかって、読む気にもなれません(警備保障)

不採用となって送り返されてきた履歴書を使い回しするのだけは止めましょう。何カ月か前に書いたものの、送らずに手元に置いていた履歴書も、保管状態次第では汚れたり黄ばみが出たりしていることもあります。志望の動機なども、新たに応募しようとする会社、仕事には相応しくないはずですから、手間を惜しまず新たに作成しましょう。

A4用紙に行間なしでべったり書き込まれ、読みにくいことこの上ない経歴書がありました。1枚にまとめようとしたのは理解できますが、2枚に分けてプリントした方がはるかに読みやすくなるはずです(機械設計)

これは、レイアウトの問題ですね。ワープロなどでは、文字の大きさを小さくすればするほど1ページあたりの行数を増やすことができますが、できれば文字の大きさは12ポイント程度、1ページあたりの行数は40行程度に納めるようにしましょう。

同時に、天地左右に各1.5~2センチ程度の空白を設定したり、段落ごとに1行空けるなどの工夫をすると、さらに読みやすくなります。そのことで枚数が増えるとしても、隙間なしで読みにくい文書になるより、ずっと印象はいいはずです。

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