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単位を生かしたい!大学院中退の救済策(2ページ目)

やむを得ず大学院を中退せざるを得ない状況におかれた場合、せっかく取った単位をなんとか生かせないものか?大学院の編入制度についての調べてみた。

西島 美保

執筆者:西島 美保

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大学院の編入制度

まず最初に大学評価・学位授与機構に修士号を取る方法があるかどうか問い合わせてみた。防衛大学校や、職業能力開発総合大学校など、各省庁大学校課程の修了者に、学士、修士、博士などへの学位授与はしているが、大学院中退者への学位授与はしていないとのことだった。

調べてみたところ、大学院編入という制度については、認めているところとそうでないところがあるということが分かった。制度化しているものとしては、国立大学法人12大学が申し合わせを行って制定した国立大学法人12大学大学院社会人学生の転入学制度がある。

国立大学法人12大学大学院社会人学生の転入学制度

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大学院の編入事例はまだ多くない
この制度は、経済学研究科・経営学研究科を持つ埼玉大学や、香川大学など全12の国立大学法人に在学している社会人学生が転職等、勤務先の都合により転居、又は転居予定となった場合、転入学の機会を設けるというもの。

在籍大学院と転出先大学院の両方から許可を得なければならないが、転入学時には新たな入学検定料及び入学料の負担はなく、大学院での研究科委員会の協議を経て、取得済単位の認定も行われる。


協定を結んだ学校からの転入学を認める大学院

関西学院大学専門職大学院では、経営戦略専攻企業経営戦略コースのみ、「大学院履修交流に関する協定」を締結している大学院(法政大学大学院経営学研究科経営学専攻夜間コース)からの転学を認めている。

単位認定は、合計20単位が上限で、修了に必要な単位は、44単位から認定された単位数を引いた単位数になる。同コースは修了年限が2年であり、2年から認定した年限を差し引いた期間の在籍が必要になる。(例:2年次に転入した場合は、1年間の在籍が必要)なお、転入学の際の選抜試験は面接のみ。

転入(転学)が認められた場合は、入学金は不要、学費は転入(転学)した大学院の当該年度の学費が適用され、修了要件等は転入先のものが適用され、修了大学院も転入先のものになる。

・積極的に転入を受け入れる大学院もある!→次のページへ
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