ドル安の日本への影響は?

米ドルが安い状態が続くと、日本に出てくる影響はどのようなものがあるでしょうか?1つには、輸出産業への悪影響があります。

日本円が安い状態なら、世界における日本製品の販売価格は安くなるので、たくさんの製品が売れることになります。また反対に決済通貨であるドルが高ければ、輸出企業の収益も上がることになります。

一方、円高ドル安になると、逆に輸出企業の収益は低くなります。例えばトヨタの場合、1円円高になると営業利益が350億円減ると言われています。日本は輸出主導の企業が多いので、円高は経済全体に影響します。

懸念される産業の空洞化

東南アジアの地図
産業の空洞化が起こると、安い労働力を求めて中国や東南アジアに生産拠点が移転される
そしてもう1つ、1995年の超円高時代などに盛んに言われていた産業の空洞化があります。これは円が高くなることによって、企業にとって生産工場を海外に移すメリットが非常に大きくなるので、生産拠点を日本国内から海外に移転してしまう現象のことです。

すると日本国内の雇用が減り、技術面で衰退が見られることになります。雇用が減れば失業率が上がり、社会不安が増大していきます。円高ドル安状態が長期に続くと、このような懸念も高まってきます。

とは言っても、円高ドル安は悪いことばかりではありません。円高になれば海外旅行は安く行けますし、輸入品の価格は下がるので、消費者は安い製品を買えることになります。

2006~07年にかけて円安が急激に進み、「円の価値の低下」が叫ばれていました。しかし今はドルが下落しています。どのような状況にせよ、個人や企業は臨機応変に対応していくことが求められるでしょう。


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