ビジネスマナー/ビジネススキル

通し番号ノート&複数色ペンが"本物"の極意

ノートを「このお客様用」「この会議用」と分けてしまうと、何冊も持ち歩かなければならず、便利なようで案外不便。日付と通し番号を付けた1冊のノートに、目的別にペンで色分けして書くと便利です。

執筆者:高田 貴久

忘れないようにしっかりノートを取る習慣を身につけよう

ノートを取る
しっかりとノートを取る習慣を付けることがまずは大切

みなさんは、仕事の中でどのぐらい「ノート」を取っていますか?

会話の内容は、時間が経てば忘れてしまいます。心理学者のヘルマン・エビングハウスが導いた「忘却曲線」という実験によると、聞いた話は20分後には42%を忘却し、1時間後には56%を忘却し、1日後には74%を忘却すると言われています。74%忘れてしまうということは、仮に60分話をしたとすれば、その内容のうち、わずか15分程度しか記憶に残らないということです。

私は、忘れないように書き留めておくためにだいたい平均すると、1~1.5ヶ月に1冊ノートを取っています。

ノートを取ることには忘れないという事以外にも、もう1つ大切な目的があります。それは、「不測の事態に備える」ということ。この目的を意識しているか、していないかにより、ビジネスパーソンとしての「出来」に大きな影響が出てきます。

日頃からノートを取っておく習慣が身についていれば、「不測の事態」が発生した場合にも、効果的に対処することが出来るのです。

重要かどうかは、後で考えればよい

ビジネスの状況は時々刻々と変化します。その時には何ともなく思っていたことが、あとになってから突然重要になることがよくあります。例えば、あるお客様に自社製品を売り込んでいた際に聞いていた「お客様の営業体制」の話が、後で自社の営業機能を再構築する際に役立った……というような話です。話を書き留めておいたノートがあれば、その時は「何とも思わなかった情報」を振り返って、また有用な情報を仕入れることが出来ます。

「ノートを取る」場合、私は部下やチームメンバーに対してはこのもう一つの目的を意識して「会話の内容が重要か重要でないかは考えなくてもよいので、とりあえず耳に入ったことは全て記述するように」と話をしています。

たまに「重要なことしかノートを取らない」という方がいるのですが、「その時に重要なことと、あとから重要になってくること」変わってくるので、「その時に重要なこと」しかノートを取らないと、状況が変わった場合に情報がなくて困ったり、もう一度同じ人に話を聞く羽目になったりします。

「忘れない」ためだけではなく、「将来の不測の事態に備える」ことにも意識をしながら、しっかりとノートを取る習慣を身につけましょう。

ノートを準備するための方法については次ページ

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