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親子の理想的な居住スタイル「近居」の勧め

できれば親子で助け合って暮らしたいけど、同居するのはどうも――そんな団塊世代と団塊ジュニアにお勧めなのが「近居」です。親と子が近所で住むとどんなメリットがあるのか、理想の居住スタイルを紹介しましょう。

大森 広司

執筆者:大森 広司

マンション入門ガイド

30分以内で行き来できるのが近居の目安!?


近居なら子が親にごちそうしてあげる機会も増えそう
近居なら子が親にごちそうしてあげる機会も増えそう
親子2世帯で住むというとどうしても同居をイメージしがちですが、無理に同じ屋根の下で同居するのはトラブルの元になりかねません。そこで最近では、親と子が近くに住む「近居」のスタイルを選ぶ人たちが増えていると言われています。

近居といっても明確な定義はありません。同じ町内のいわゆる「スープの冷めない距離」の範囲内で住むケースや、同じ駅の徒歩圏とバス便のエリアに分かれて暮らすケースなども考えられます。あるいはもっと広く、同じ沿線の違う最寄り駅同士で住むケースを含んでもよさそうです。目安としては、お互いの家に30分以内くらいで行き来できれば近居と言えるのではないでしょうか。

近居なら親子が気兼ねせず暮らせる


親子の近居にはいくつかのメリットが考えられます。まず冒頭でも触れたように同じ家に同居するわけではないので、親子がお互いに気兼ねせずに暮らせるということです。2世帯同居の場合でも玄関から水まわりまで生活範囲を完全に分離すれば、プライバシーはかなり保たれます。とはいえ、やはり一つ屋根の下に暮らす以上、お互いの目線や気配をつねに感じないわけにはいかないでしょう。

その点、近居であれば普段は完全に別居しているのと同じですから、気兼ねは不要です。お酒を飲んで夜遅く帰ってきても何も言われませんし、親世帯を気にして小声で夫婦ゲンカする必要もありません。お互いの生活にあまり深く干渉せず、適度な距離感を保つ生活スタイルを好む団塊世代や団塊ジュニア世代にとって、居心地のよい住まい方と言えそうです。

子世帯にも親世帯にもメリットが少なくない


子世帯にとっては、親が近くに住んでいることはなにかと都合がよいのも事実です。特に共働き夫婦の場合、子どもができたら保育園や幼稚園への送り迎えを手伝ってもらえるかもしれません。週末に実家をたずねれば、手料理で歓迎してくれて一食分の食費が浮くこともあるでしょう。

逆に親世帯にとっては、子どもが近くに居てくれれば安心です。病気やケガなどまさかのときには助けになってくれるでしょう。孫を連れてときどき遊びに来てくれれば、精神的にも満たされた生活が実現するに違いありません。

次ページでは近居を前提とした家探しも考えます。
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