報告、相談でデキる人と思わせる話し方のポイント
会話の相手が、まず聞きたいことは何か、と考えましょう。
こんなときに、もう「ひと言」!
上司や先輩との会話をするとき、また取引先との仕事のやりとり、トラブル処理のときなど。あと「ひと言」があれば違っていたな、という場面があります。たとえば、入社3年目のA君の会話はどうでしょう?
●1.取引先へ営業に行き、会社へ戻ってきました。先方の感触もよく、この仕事はうまく進みそうです。これを上司に報告するときに……。
「○○部長。今日、○○会社に伺い○○の案件について打合せをしてきたのですが、とても興味を持っていただき、うまく行きましたのでご報告します。」
●2.他の部署から頼まれた仕事が、急な仕事が入って約束の期日に納品出来なくなってしまいました。やはり先輩の指示を仰ごうと伝えたときに……。
「○○さん。実は○○からお願いされた仕事なのですが、今週納品しなければならなかったのですが、来週になってしまいそうです。なぜなら急な仕事が入り優先しなければならなかったので……」
●3.久しぶりに同僚のB君と飲みに行こうということになり、二人で居酒屋に。お酒も入って饒舌になり、A君の好きな映画の話をするとき……。
「この前見た映画だけど、すごい面白かったよ。主役の○○も良かったし、迫力があって、久しぶりにいい映画を観たと思った!」
このA君の会話には、加えたい「ひと言」があります。
一歩リードする「ひと言」のポイント
日頃から意識しておくと、とっさのときに口に出やすくなります。
前頁のA君は、どんな言葉を付け加えるのがいいのでしょう。「ひと言」を入れるポイントをご紹介します。
●1.「○○部長。少しお時間よろしいですか? ご報告したいのですが。今日、○○会社で○○の案件について打合せをしてきたのですが、興味を持っていただき、うまく行きましたのでご報告します。先方は、○○に特に乗り気のようでした。早速、来週にでもまた伺おうと思っています。」
何の話をしたくて時間が欲しいのかを、先に言いましょう。報告なのか、相談なのかによって、聞く側は心積もりが変わります。次にどのように行動するか自分の意見を入れるともっといいですね。
●2.「○○さん。ご相談があるのですが、今、お時間いただけますか? 実は○○からお願いされた仕事なのですが、今週納品しなければならなないものが、来週になってしまいそうです。なぜなら急な仕事が入り優先しなければならなかったので……。申し訳ございませんでした。すぐに関係者には連絡を入れておりますが、その後の対応はどのようにいたしましょうか?」
何の話かと伝える以外では、自分で判断して最善の方法はやっている、としっかりと伝えてます。ただ「どうしたらいいですか?」と相手任せな質問だけでは、何も対応策を考えてないと思われてしまいます。
●3.「B君は最近、映画見た? すごくお勧めの作品があるんだけど……。○○という作品なんだ。すごい面白かったよ。主役の○○も良かったし、迫力があって、久しぶりにいい映画を観たと思った!」
日常会話では、親しい人ほど説明不足ということがあります。まず、相手が興味あるか、ないかと聞いてみること。自分だけが知っている内容(たとえば、映画の内容や俳優など)を相手に押し付けてしまうのはよくありません。どんな親しい関係だとしても、相手にはあまり楽しくありません。親しい関係だからといって甘えてはいけませんよ。
とっさに気の利いた「ひと言」が添えられると、相手はずっと聞きやすくなります。やはり思いやりを持って相手の立場を考えてあげることが大切。ビジネスシーン、プライベートでも、そんな「ひと言」が言えるスマートな会話を試してみてくださいね。
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