マンション購入術/マンション情報収集術

完成済み物件5つのメリット(2ページ目)

不動産経済研究所調べでは2008年末現在、マンションの販売在庫は1万2,000戸超、そのうちの半分が完成済み物件と言われています。一見、不利と思われがちな完成済み物件のメリットについて考えてみましょう。

大森 広司

執筆者:大森 広司

マンション入門ガイド

メリット4:入居者の様子がわかる

同じマンションにどんな人が住んでいるかは気になるところ。すでに入居が始まっている物件なら、入居者の様子を確認できるというメリットもあります。管理体制や住み心地について居住者に聞いてみるのも良いでしょう。また、駐輪場やメールボックスの周り、ゴミ置き場などの様子から管理や清掃が行き届いているかが見えるかもしれません。掲示板などにイベントなどのお知らせがあれば、管理組合の活動も活発で、居住者同士が交流しやすい環境であるといえるでしょう。

メリット5:入居がスムーズ

大規模な未完成売りの物件は、契約申し込みから物件の引き渡しまでには、長ければ2年以上程度の期間があく場合があります。しかし、入居はいつでもOKという人がいる反面、子どもの入学などのタイミングに合わせ「3月までに入居したい」と、期限に制約のある人も多いのではないでしょうか。そんな場合の選択肢となるのも、やはり完成済み物件です。契約が済めば、すぐに引き渡しとなるため、うまくタイミングを計れば、家族の環境の変化にもスムーズに対応できます。

竣工を待っている間に金利が変わる心配のないのも完成物件のメリット
竣工を待っている間に金利が変わる心配のないのも完成物件のメリット
さらに、入居(引き渡し)がスムーズということは、お金の面での予測も狂いにくいというメリットがあります。通常、住宅ローンを借りる場合、適用される金利は物件の引き渡し時の金利となります。引き渡しが1~2年先になる物件では、その間に金利が変動することも考えられます。最初に予定していた金利より低くなっていればラッキーですが、上がり始めたら気が気ではありませんね。この点、完成済み物件なら、直近の金利が適用されるので、予想と大きく違っていて困ったなんてこともないので安心です。

さまざまなメリットがある完成済み物件ですが、もちろんデメリットもあります。例えば、早い段階での購入なら選べた仕様やカラーの選択ができないということ。プランの変更も可能であったかもしれません。とはいえ、こういった点を差し引いても魅力のある完成済み物件は多数存在します。販売状態の厳しくなっている最近では、価格交渉の余地がある場合も考えられます。さっそく自分の目で確かめに行ってみてはどうでしょう。


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