2年間のブランク期間
▲コンサルタントを辞めて、2年間専業主婦として過ごした |
コンサルティング出身という経歴からして秋山さんは、会社員時代にはバリバリと働いていたであろうことは予想できるかもしれません。しかし、今回注目したいと思っているのは、秋山さんが27歳でコンサルティング会社を辞め、そのあと2年間専業主婦として過ごしていたということです。
多くの女性が、結婚・出産などで一時会社を離れ、数年間のブランク期間を経験し、その後の社会復帰に悩むという話を聞きますが、むしろ専業主婦の期間をプラスに転じた秋山さんの2年間にフォーカスします。
無我夢中のコンサルタント時代
専業主婦時代の話をする前に、秋山さんの会社員時代について触れます。
大学卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社した秋山さんは、入社1年目にして上流工程のプロジェクトに参加する機会を得ます。同社は大企業の情報システムを提案・構築するシステムコンサルティングに強い会社ですが、多くの若手社員は下流工程といわれるシステム構築の仕事で経験を積み、その後システムの設計などを行う上流工程にステップアップするのが、標準的なキャリアパスとされています。入社1年目の秋山さんの起用が、いかに大抜擢だったかが分かります。
そして2年目には、クライアントの10年目の社員と対等に渡り合い、ときには会議のファシリテーター(触媒役)を務め、ホワイトボードに意見を集約しながら、「こうすべきではないでしょうか?」「こうしたほうがよいのでは?」という具合に会議を仕切っていたというから驚きです。本人は「とにかく必死で無我夢中だった」と言いますが、2年目の社員が簡単にできる仕事ではありません。