キャリアプラン/キャリアプラン事例

お前はマンエツだ! BCG水越豊代表(2ページ目)

世界的な経営戦略コンサルティング会社、ボストン コンサルティング グループ。その日本代表水越豊氏の新人時代にスポットライトを当てた。当時の上司に言われた「お前はマンエツ!」の意味は?

執筆者:角田 正隆

お前は「マンエツ」

ストレートに意見をぶつける
上司にもストレートに意見をぶつけていました 
しかし水越氏は、ほとんどの交渉相手が部長クラスという不利な情勢の中、ひるまず「そういうわけにはいきません」「そんなのはダメです」とキッパリ自分の意見を主張した。

「よく『お前はマンエツだ』と言われました。“僭越(せんえつ)”の千の10倍生意気だからマンエツ(笑)。2つも3つも役職が上の人に対してもストレートに意見をぶつけていましたが、最後は『お前ほど生意気な担当者は初めてだが、ずいぶん気骨のある奴だな』と認めてもらいました。東京の本社に異動する際には、盛大な送別会を開いて頂きましたよ」

私心なく純粋に会社のことを考えた意見に、役職など関係なく共感していた上司も多かったのだろう。

BCG戦略コンセプト
著書「BCG戦略コンセプト」 
「しかし自分の意見を強く主張する以上、自分の発言にトコトン責任を持たねばなりません。『上司からそうしろと言われました』といった逃げのセリフは、あってはならないことだと考えていましたから、どのような問題に対しても自分の頭で考え、自分の言葉で語りました。交渉相手は自分より経験、見識ともに上回る方々でしたが、思いっきり“背伸び”をして体当たりしたので、大いに鍛えられましたよ」

自分の部下や後輩に「これをやれ!」と命ずるのは簡単だが、上司に自分の主張を通すのはとても難しいことだ。しかし、どんな会社の人でも大きな仕掛けを実現させるには、肩書きや部門間のハードルを乗り越えねばならない。それにはロジックを明確にするといった自己鍛錬が欠かせない。背伸びをする攻めの姿勢が、ビジネスパーソンとしての実力値を高める。それは、その後水越氏が転身した経営コンサルタントのみならず、すべてのキャリアで生きるであろう。

・参考記事『それなりの人、ならではの人
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