キャリアプラン/キャリアプラン事例

伝説の予備校講師 No.1(4ページ目)

カリスマ予備校講師・安河内哲也氏は、約15年トップ英語講師の座を維持している。激しい競争が繰り広げられ「講師の寿命は5年」と言われる中、安河内氏が生き残る理由とは―――

執筆者:角田 正隆

英語は音読
「英語は音読が欠かせません」 
(1) 作業させるな!

安河内:昔の英語講師は、予習として事前に辞書を引かせたり、全文和訳させていました。しかし辞書を引く作業は“雑用”に過ぎません。2時間もかけて単語集を作り、全文を和訳する時間はもったいない。和訳は全文する必要はなく、入試で重要な厳選した箇所だけ、和訳させればいいんです。

作業すると、勉強したと“錯覚”しがちです。ノート作りに熱中するあまり、それが“手芸”で終わる危険性すらあります。私の場合、テキストの中に最初から単語集を掲載し、辞書を引く手間を掛けさせないよう配慮しています。もちろん、語法などを調べるための頭がよくなる辞書引きは奨励します。

(2) 英語は音読!

安河内:知識は1度覚えても運用しなければ、すぐ忘れてしまいます。特に英語は「音読」が欠かせません。外国語学習では、「理論的記憶」を、「動作としての記憶」に転換することが不可欠です。音読することで脳の前頭葉が活性化されるという報告もありますが、音読により時間当たりの勉強量がさらにアップします。

(3) 目標がやる気を維持

安河内:人間のやる気は、何もしないでいると、いつの間にダウンしていることがあります。そうならないよう、長期・短期の目標を明示し、やる気を維持させています。

例えば、弁護士を目指す生徒がいるとします。であれば、司法試験合格実績がある中央大学法学部などをターゲットにすべきです。しかし、中央大学に合格するには、英語の長文読解を攻略しなければならない―――。

このように長期的目標から逆算することで、毎日の勉強の意義が明確になり、意欲が湧いてくるのです。

ところが長期の目標だけで、モチベーションを維持できません。『来週はここまでやろう』といった短期目標の設定で、バランスよく生徒のやる気をコントロールできるのです。

>動画メディアにおける、相手を飽きさせないテク

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