泥沼にハマる前に直視すべき事実
▲転職回数の多さはマイナス評価される |
自分はまだ成功していないという事実
もし現在の職場で大活躍中のエースであれば、他人にコンプレックスを持つことはありません。今の仕事が上手くいっていないから、他人の高い年収や充実した仕事がうらやましく感じるのです。基本的に転職は、過去の実績をベースにキャリアアップするもの。外に目を向ける前に、自分の立ち位置である「スキル」や「実力」が危ういものだと気づかなければ、今後ますます自分のキャリアが不利になるでしょう。
自分に合った仕事は存在しないという事実
「現在の仕事に適性がない」という人は、どこかに自分に合った仕事があるという幻想を抱いています。何万種類といわれる職種があり、会社ごとに異なる企業文化や職場環境があります。それにも関わらず、自分の適性にパーフェクトに合致した仕事をみつけるのは極めて困難な作業です。その発想には「自分が仕事に合わせる」という考えがありません。正しくは、どんな仕事であっても自分はその環境に適応しなければならず、適応するにも本人の志向や考え方によって、なじみやすい仕事とそうでないものがあるだけです。
転職で能力アップしないという事実
ときに「問題は転職によって解消される」という幻想があります。ところが転職しただけでは、自分の能力はアップしません。ある会社で営業成績が上がらなければ、別の会社に移っても営業成績は上がりません。転職して半年後ぐらいで「やっぱり違う」などと言う人に、この事実に気づいていない人がいます。自ら行動を改め、能力をアップさせない限り、「高年収」「やりがいのある仕事」などを、自分の手の内に納めることはできないのです。
隣の芝が青いのにも理由があるという事実
バリバリ働き活躍している人、高額な年収を得ている人といった“隣の芝”が“青く”見えて転職する人がいます。ところが、実際にその仕事をしてみたら、なかなか上手く行かず「適性がない」と諦め、半年程度で再度転職するケースが多いようです。そのときは確かに隣の芝は青く綺麗にみえたかもしれません。しかし、それなりに青く綺麗な理由というのもあるのです。それは地味な毎日の鍛錬や自己啓発、トレーニングかもしれません。とにかく努力なくして、青くは輝けないのです。
転職はあくまでキッカケ
ここまで安易な転職に対し、否定的な記事を書いてきました。しかし、転職が現状を大きく変える原動力であり、キャリアを切り開く「キッカケ」であるのは事実です。本コーナーでも、ライブドア広報の乙部綾子さんや、ベストセラー作家山田真哉さんを取り上げてきました。どちらも転職をキッカケに大きな成功を手にしています。ただし、彼らは全くノウハウがゼロの状態から、試行錯誤を繰り返し、成功の糸口を発見しています。周囲からうかがい知れない想像以上の努力をしているはずです。当たり前ですが、何事にも努力は必要。ただ、どんな分野でどんな苦労をするかだけは、自分で選択できます。転職を自分を変えるいい契機とするために、転職後のビジョンを転職する前に、明確に描いてほしいと思います。
▼関連リンク
・コンプレックスが生むパワー
・ライブドア広報・乙部綾子さん
・ベストセラー作家・山田真哉さん
▼関連ガイドサイト
・転職のノウハウ