有料サービスに負けない内容
転職サイトでよく見かける「無料適性診断テスト」 有料版と遜色ない結果が得られる |
就職試験で「あなたは~しがちだ」といった適性テストを受けたことがある人が多いと思います。それをコンパクトにしたのが「無料適性診断テスト」です。無料とはいえ心理学や統計学に基づいたテストですから、自己分析には十分なデータが得られます。
就職試験の適性テストの結果は、本人が見ることはありません。しかし転職サイトにアクセスすれば、簡単な質問に答えるだけで自分で結果を確認できます。これを利用しない手はありません。
せっかく“無料”ですから、複数のテストを試しましょう。適性テストには、「バランスよく性格を測定するもの」や「対人関係など特定の側面を重視するもの」など特徴があります。適性テストは長くて15分で結果まで見ることができますから、最低2つぐらい受ければ結果の信憑性も増します。
どんな情報が得られるか?
適性テストでどんな情報やメリットが得られるのでしょうか?1.客観的な自分の姿
就職試験と違い設問に“自分を作らず”回答できます。1問づつ素直に回答すれば、本当の自分に近い結果が出力されます。意外な弱点に“気づき”が得られるのも、こういったテストを受けるメリットです。
2.強み・弱みの明確化
適性テストを受けると、自分の強み・弱みがハッキリ表示されます。以前「SWOT分析」についての記事で、自分の強みと弱みの把握が、今後の方向性を考える基礎データとなる話をしました。自分の主観のみで考えると偏った結論が出る危険性がありますが、統計処理された客観的で信頼性の高いデータであれば、正しいキャリアプランの作成がスタートできます。
実際に受けてみよう
「リクナビNEXT」適性診断――仕事に対する適性や組織との相性を診断 |
簡単な質問を回答すると、A4で2ページぐらいの結果が出力されます。そこでは大きく3つの側面であなたの性格・タイプを分析します。
1.パーソナリティタイプ診断
「パーソナリティタイプ診断」――自分の好みや希望が分かる |
あなたの個性を3つの特性から分析し、あなたが何を好み・何を望んでいるか明らかにします。好きなことを仕事にした方が、実力を発揮しやすい傾向があります。選ぶ仕事がこの個性に合致しているか確認するのに役立ちます。
2.適性仕事スタイル診断
「適性仕事スタイル診断」――適合する仕事内容を「対人特性」と「課題特性」から分析 |
あなたに合致した仕事を、「対人特性」・「課題特性」の2つの特性で分析します。「対人特性」は、どんな人に対してどのように接するのが、自分に合っているかを表します。「課題特性」では、「アイデアを生み出す仕事」「緻密さを要する仕事」など仕事の内容について診断します。この2つの切り口から、自分に合った仕事内容のイメージが具体的になってきます。
3.適性組織風土診断
「適性組織風土診断」――あなたの個性と組織とのマッチングを診断 |
あなたのパーソナリティタイプと組織の特性が、どれだけ適合しているか診断します。「変革志向」「共同体志向」など、さまざまな企業文化から転職先を選ぶ基準になります。
ポイントは「網羅性・言語化・計量化」
久々にこうした適性診断を受けた感想を交えながら、キャリアプランに役立つ点を最後にまとめます。まず私が思ったのは、こうした適性テストは“網羅性”に優れています。1人で自己分析しようとすると、目立った自分の特徴はすぐに思い浮かびますが、それではモレが出てしまいます。しかしそのモレがちな部分にこそ、今後の成長の鍵が隠されているのです。
また、日々なんとなく自分の強みや弱みだと思っていることも、なかなか“言語化”できていなかったりします。あらためて結果を見ていると「自分のこういう点は~という側面を表しているのだ」とコンパクトにまとめてもらえるとスッキリします。
最後に“計量化”という側面も見逃せません。頭の中で漠然と自己分析をしていても、その順位付けは難しいのです。適性テストは各要素を数値化して、他の要素と比較することができます。優先的に対処すべきポイントが明らかになるのです。