キャリアプラン/キャリアプラン事例

ワタミ 渡邉美樹社長の手帳術とは(2ページ目)

「夢に日付を」のワタミ渡邉美樹社長。夢を必ず実現させる男は、手帳とメモの使い方から違う。「書類1つない机」など“目標必達の習慣”に迫る!

執筆者:角田 正隆

カードメモで「夢」を携帯

次に「メモ」を見せていただいた。メモは名刺大のサイズで、仕切りのあるカードケースに格納して常に持ち歩いている。

渡邉氏は「夢を実現させるには、それを文字に書いた『紙』を常に読み返し、頭に刻み続けるべき」だという。
メモ「夢に日付を」
■カード『夢に日付を』 夢を書き記したカードを常に携帯


「これが『夢に日付を』。つまり目標を書いたカードです。『2020年にグループで3000店舗出店』とか『2020年に農業部門で売上高1000億円達成』とすべて“数字”で書いています。数字にすると目標が具体的になり、その数字を達成するために何をすべきか気づかせてくれるんです」

渡邉氏の夢には“日付”“到達点”が明確に刻まれる。グループ3000店舗出店という目標にも、地域別・業種別の店舗内訳が書かれ、実現までの道筋が明確にされている。日付を入れた夢は、「憧れ」ではなく目指すべき「目標」になる。

その作業を“夢のカラー化”と呼んでいる。

夢はカラーで描け

「メモを見て2020年にグループで3000店舗を出店した状況をイメージすると、店舗の業態や店の雰囲気などは“カラー”で見えます。そこは自分でも自信があって、特に問題はない部分です。

カード「仕事&心構え」
■『常に携帯するカード』 自分に言い聞かせるように、厳しいメッセージが刻まれる
ところが『じゃあ、どうやって食材を店舗まで運ぶか?』と考えたとき、店舗までの物流網や組織体制がぼやけ“グレー”で見えてしまう。そこが“夢の阻害要因”です。それをカラーにしてゆく作業を、毎日のように繰り返します」


ポケットからカードに書かれた『夢に日付を』を取り出し、渡邉氏は20年も先の構想をイメージする。カード1枚ならば空港のロビーでも、電車の中でもいつでも眺めることができる。この作業を繰り返すたびに将来構想が具体化し、夢の実現に向けて一歩近づくのだ。

「仕事」と「心構え」のメモにもたくさんのメッセージが、自らを戒めるように書き込まれている。心に思うだけでは、肝心なときに教訓を忘れてしまうことがある。1700人を超える企業グループのトップに立った今も、渡邉氏は謙虚な姿勢を忘れないようメモを見続ける。

>>>「目標を刻む名刺」「書類1つない机」にヒントがあった!>>>
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