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ビジネス本の最強活用術

ビジネス本を読むだけでは、ビジネス・スキルは身につかない。では、どうすればビジネス・スキルに直結するのか?ガイドの経験を踏まえ、ビジネス本の最強活用術をご紹介。

執筆者:牧田 幸裕


ビジネス本を読むだけでは、ビジネス・スキルは身につかない

ビジネス本を読むだけでは、ビジネス・スキルは身につかない
ビジネス本を読むだけでは、ビジネス・スキルは身につかない。あなたのビジネス本の活用法は正しい活用法だろうか?
私はビジネスマン向けに講演を行う機会が多いのですが、その際によく受ける質問があります。それは「これからデキるビジネスマンになって仕事をバリバリ頑張ろうと思います。勉強をしたいのですが、どんな本を読んだらよいでしょうか?」という質問です。

勉強をして頑張るぞ!というやる気が感じられるのは非常によいのですが、ここには2つの問題があり、こういう質問をする人はいつまでたってもデキるビジネスマンにはなれないと思います。

1つ目の問題は、自分が勉強しなければならない点が分かっていないということです。デキるビジネスマンとは、どのような人のことをいうのでしょうか。プレゼンテーションが上手い人? 交渉力がある人? 論理的に物事を考えられる人? リーダーシップがある人? パワーポイントでの資料作成が上手い人? 考え始めるとキリがありません。「デキる」にはいろいろな意味合いがあります。しっかり自分で定義できていないということは、自分自身で「弱み」を分かっていないということなのです。これでは弱点の強化のしようがありません。

2つ目は、本を読んだだけでビジネス・スキルを身につけたと勘違いしがちであるという問題です。本屋に行けば、本当に多くのビジネス本が存在します。また、新聞には、新しいビジネス本の宣伝が並んでいます。中には「これを読めば、プレゼン力は飛躍的に向上する!」などと魅力的な宣伝がされており、飛びつきたくなる気持ちも分かります。しかし、本を読んだだけでプレゼン力は本当に飛躍的に向上するのでしょうか? まず無理です。本を読んで論理的になったつもり、プレゼンテーションが上手くなったつもりになれるだけです。

「理解すること」と「使いこなすこと」の違い

「本を読んで理解した」ということと「理解したことを自由自在に使いこなせる」ということは、全く別なのです。ゴルフで考えてみてください。本屋のゴルフコーナーに行くと、様々なレッスン本が並んでいます。レッスン書をたくさん買い込んで読み込み、内容を十分に理解したとしても、それでシングルの腕前になれるということは絶対にありません。スイングを実際にコースで実行し、試行錯誤してそれで初めて上達するものなのです。

ビジネス・スキルも同様です。本を読んでプレゼンが上手くなったつもりになっても、実際にプレゼンの場にでると上手く行かないのは当たり前です。リラックスしながら本を読んで理解している状態と、会議で大勢を前にしプレゼンをするのでは、緊張の度合いが全然違います。普段できたことができなくなる状態で、学んだことを思い出し、実行しなくてはならないのです。

また、プレゼンで論理的に説明したとしても、誰もが理解してくれるわけではありません。プレゼンには、論理以外の「ハートで訴える」「笑いをとりながら相手をひきつける」など別の手段も必要なのです。

このように「ビジネス本を読んで内容を理解した」ということと「理解したビジネス・スキルを自由自在に使いこなせる」ということは全然違うことなのです。

重要なのは、ビジネス本の正しい活用です。では、どうしたらビジネス・スキルを身につけるのに役立つのでしょうか? その方法は次ページで。
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