公務員の給料・都道府県別ランキング

公務員の給料事情をのぞいてみよう

公務員の人気は上がり続けています。安定しているというのが人気の理由ですが、給料のほうはどうなのでしょうか？

公務員の中でも、都道府県の地方公務員の給料事情をみてみましょう。総務省が発表する「令和2年地方公務員給与実態調査」から各自治体を比較しているデータより、一般行政職の給与についてご紹介します。
 

給料＋賞与額、トップは東京都

上の図は、都道府県の地方公務員（一般行政職）の給料（平均給料と諸手当）と賞与相当（期末手当、勤勉手当）から年間金額を計算し、高額である上位10の都道府県を抜き出したものです。
 
ちなみに、期末手当は民間企業のボーナスの特別給に見合う手当。職責や給料に一定の割合を乗じて金額がきまります。また、勤勉手当は勤務成績に応じて支給されるもの。この金額に月額給与を足した金額を比べています。
 
一番高額だったのが、東京都。月間の給料と諸手当合計の平均が45万7147円、期末手当（年間）100万8900円、勤勉手当（年間）84万1600円。年間合計733万6264円の支給となっています。
 
続いて、大阪府（704万1952円）、神奈川県（701万3180円）、三重県（696万7724円）、徳島県（692万6044円）となっています。
 
6位以下は、静岡県、愛知県、兵庫県、広島県、滋賀県と続いています。あるエリアが飛びぬけて高いというわけではありませんが、都市圏は高額傾向といったところでしょうか。
 

ワーストは沖縄県。トップと約136万円差！

 
次は給与総額の低かった都道府県を見てみましょう。上の表は、低額だったものから順番に10都道府県を抜き出したものです。一番低額だったのが、沖縄県。給与総額で596万8916円。トップの東京都とは136万7348円の差です。
 
続いて、青森県（597万188円）、高知県（598万4652円）、鳥取県（609万2804円）、宮崎県（617万5064円）となります。この10都道府県ですが、九州、東北、四国・中国地方に偏っています。
 

手当総額8万3867円、給与の2割を占める

公務員は、いろいろな手当が支給されています。扶養手当、地域手当、通勤手当、特殊勤務手当、管理職手当、時間外手当、住居手当、特殊勤務手当、特殊勤務地手当などです。
 
給与総額の計算の中にも含まれていますが、もう少し詳しくみてみましょう。
 
これらの手当、都道府県の地方公務員（一般行政職）1人当たり支給の全国平均は8万3867円（月額）。かなりの金額が手当として支給されています。ちなみに、平均給与月額（平均給料月額に平均諸手当月額を加えたもの）は40万860円。支給される給与の中で手当の占める割合は、約2割となっています。
 
なお、このデータの平均年齢は42.1歳。扶養手当や管理職手当なども支給されている働き盛りといわれる年齢層ですね。
 

地域手当が月6万円つく都道府県も！

これらの手当の中で注目したいのが、地域手当。地域手当とは、地域の民間賃金水準を公務員の給与に反映させようというもの。物価を考慮し、民間賃金の高い地域に勤務する公務員に支給される手当です。
 
この地域手当（月額）の金額で、一番高額なのが東京都の6万4759円。続いて、神奈川県（4万1000円）、大阪府（3万9496円）、千葉県（2万9900円）、愛知県（2万9391円）、埼玉県（2万8300円）、兵庫県（2万7620円）、京都府（2万6200円）となっています。
 
なんといっても、東京都の6万4759円が突出しています。年間にすると77万7108円。給与トップであった理由がこの地域手当にあったのですね。
 

寒冷地手当がつく地域も

地域特有の手当として、寒冷地手当もあります。寒冷地や積雪の度合いの厳しい地域に勤務すると支給されるものです。年間の支給額として、北海道では8万4441円となっています。地域特有の手当も確認しておきましょう。

同じ地方公務員といっても、都道府県によってこれだけの違いがでてきます。地方の財政が厳しい中、これらの公務員給与の動向もチェックしていきたいものですね。
 

全都道府県の給与・賞与ランキング

なお、全都道府県のデータを以下の図にまとめました。興味のある人はぜひご覧ください。

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