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江戸の光が現代に蘇る 行灯照明の魅力

今回は日本の伝統的なあかりとして親しまれている行灯(あんどん)についてご紹介します。シンプルなデザインのものはどんな空間にも溶け込みます。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

江戸のデザイン


作:吉田十五八(ヤマギワのカタログより)

行灯(あんどん)は誰でも知っている日本の伝統的な明かりです。しかしどのような器具を行灯と言うかは、あまりよく知られていないと思います。おそらく床に置いて使用する和紙で覆われた灯火器ぐらいの理解でしょう。

行灯はおもに木や竹でできた枠を和紙で覆った照明器具です。器具の中に油皿があり、灯心を使って明かりにしたものです。置いて使用するだけではなく、油皿の油がこぼれないよう器具を下げて持ち歩くこともできます。
作:和田卯(ヤマギワのカタログより)

灯心の数によって明るさがコントロールされますが、明るくすると当然のように油の消費が早まりますので経済に影響します。行灯のデザインは江戸時代に多くのバリエーションが生まれています。器具は角行灯に代表される角型と、遠州行灯に代表される丸型に大別されたようです。

行灯は置き型だけではありません。壁にかけて使用する掛け行灯や天井から吊り下げて使用する八間行灯などの種類もあり、空間の用途によって選び分けられていました。
次の頁では、欧米でも人気のあるモダンな行灯についてご紹介しています。
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