日本の住宅照明は天井の真ん中に大形の蛍光灯シーリングライトをつけて部屋を万遍無く明るくすることが代表的なパターンであることは以前にも記事で取り上げました。しかし何故このような照明が私たち日本人に受け入れられているのかについて、今回はちょっと視点を変えて、歴史的な背景から検証してみました。そこには幾つかの理由が見え隠れします。

1、蛍光灯の光は明かり障子のイメージ


写真1.あかり障子
平安時代の末期から明かり障子の光がありました。和紙を透過した自然光は室内で拡散し、暗がりのない空間を作ってきました。そのような光に対して日本人の感受性が高いことから、今日でも蛍光灯の影の生じにくい光を好んで使用しているものと考えられます。

2、蛍光灯の大きさと部屋の大きさが合致



写真2.和室につけた蛍光灯ペンダント
戦後しばらくしてから蛍光灯が普及し始めました。昭和31年に日本で開発された100ボルト点灯の30W環型蛍光ランプが小型で、当時の3畳とか4.5畳といった部屋の間取りに器具の大きさが調和していました。(明かり文化と技術 照明普及会編参照)

さらに明るさも採れたことで、蛍光ランプ環型の器具が普及し、その影響が今日にまで及んでいると考えられます。

次の頁では、日本の生活習慣と照明配置についてご紹介しています。