照明・LED/照明器具・間接照明の基礎知識

電気を使わない光、蓄光

電気がなくても光る畜光のご紹介です。畜光テープや塗料として、長時間、明るく光り続くものも発売されているようです。停電時にも段差やスイッチの位置がわかるので防災対策にもおすすめです。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

電気を使わない光、蓄光


写真1.畜光塗料が塗られた腕時計夜光塗料、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。暗い所でボーと光っているもので、目覚まし時計の文字盤は、誰もが知っていると思います。

多くはグリーン色の光で、しばらく光っていても、だんだん光が弱くなって消えてしまいます。このような塗料は蛍光物質の一種で、蓄光塗料と言われ、いろいろな用途に使われています。

蓄光材は日光や蛍光灯、紫外線を放出するブラックライトなどの光エネルギーを吸収して蓄え、それを徐々に放出する性質があります。時計の文字盤以外には蛍光ランプやブラウン管テレビにも使われており、これらの機器をOFFにしたとき、短時間ですが残光の見えるのがわかります。

今までの夜光塗料は、蓄光性が弱く、持続時間も短いものでした。しかし、最近はかなり改善されたものが市販されています。

今夏、日本の各地で地震が発生しており、とくに東海や関東地方に住む人にとって大地震が近いのではと、不安を抱いている方も少なくないと思います。震度6以上の大きな揺れが来れば停電になる可能性も高く、それが夜中に起これば真っ暗闇に身動きもとれません。そこで電気がなくても、光る蓄光材が役に立つのです。

次の頁では、夜中の生活を守る高輝度蓄光についてご紹介しています。
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