一戸建ての「外断熱」的工法の代表格といえば…
ダイワハウス「外張り断熱通気外壁」断面図。構造体全体を断熱材で包むことで、省エネ性と耐久性とともに通気性も確保 |
一般的な住宅では外壁材と室内側の石膏ボードの間に断熱材を充填するのが普通ですが、この工法では、充填断熱材の外側にさらに「外張り断熱材」を重ねることで、室内側で暖めた熱を二重ブロックして逃がさず、鉄骨も冷しません。
鉄は熱を伝えやすいため、室内と外気の温度差が発生すると鉄骨にも結露が発生して錆びの原因になってしまいますが、この工法では鉄骨の内側も外側も断熱材でくるんでいるため、鉄骨部は外気で冷やされることなく常に9度以上。この常に程よく温められた鉄骨は、人間のいる室内環境により近いため、劣化も軽減され、さらに外張り断熱の外側に通気層を設けることにより、通気性を確保して壁体内結露を防いでいます。
住まい手とくに女性にどんな具体的メリットが?
ではその外断熱、住まい手とくに女性にとって具体的にどんなメリットが実感できるのでしょうか。■同じように暮らしても省エネで光熱費が減る
同じように暮らしても地球に貢献できるってちょっとウレシイ |
■冷え性の女性にうれしい「足元あったか」
以前、外断熱マンションを取材した30代の奥さんが一番喜んでいたのは「その快適さ」。冷え症のため、以前の賃貸マンションでは冬寒くてなかなか朝起きられず、部屋が暖まらないと家事にとりかかれなかったそうですが、今は夜温めた空気が朝まで残っているので、すぐ家事に取り掛かれるとか。冷え症に悩んでいる女性こそ外断熱に住んでみると、そのパワーに驚くのではないでしょうか。
■丈夫でカゼのひきにくい子供に
冷え性の多い女性にはうれしい「足元あったか」 |
■共働き夫婦・家庭にも嬉しい
残業で帰宅が遅くなったときに、つかれているのに冷え込んだ部屋に帰りたくないですよね? 外断熱は室内の温度が普通の室内より長く保たれるので、帰宅時も一から温めなくてもすみ、夏も前の晩や朝冷やしたヒンヤリした空気がのこっている。これって実感してみるとありがたいのではないでしょうか。
また最近は洗濯ものを部屋干しする家庭が増えていますが、外断熱は気密性が高いので、朝洗濯機を回して部屋に干しておけば、帰宅後には乾いて取り込める、夜、帰宅後に洗濯して干しておけば朝には乾いていると、家事の効率化にも貢献します。
ちょっと難しそうな外断熱も、こうして体で実感すると、そのありがたみが理解できるのではないでしょうか。
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