多くの部材を自分で手配するほどのこだわり

家を建てるときにこだわることは、悪いことではありません。むしろ、大いにこだわって、満足のいく家ができれば愛着が生まれます。ところが、こだわり方を間違えると、時として思わぬ失敗を生む場合があるのです。
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外観にこだわる場合は街並みとの調和も考えたいですね(画像はイメージ)

例えば、輸入住宅を建てたAさんの例を紹介しましょう。

Aさんは輸入住宅に憧れ、家を建てるなら「輸入住宅を」と決めていた1人です。住宅雑誌を何冊も愛読し、研究を重ねていたようです。念願かなって、マイホームを建てるチャンスを手にしたAさんは、「外観は○○な雰囲気で、インテリアは□□のような感じに」と張り切りました。ショールームをいくつも回り、カタログを何冊も取り寄せて多くの部材を自分から施工会社に提案するなど、こだわりを追求していきました。
なかでも、クロスは「これでなければダメ」というほど気に入ったものを見つけ、お気に入りの柄のクロスを個人輸入し、施主支給という形をとりました。ところが、このクロスが大きな問題を生むきっかけとなってしまったのです。

ご自慢のクロスがシワシワ、切れ切れに

家が完成してしばらくすると、お気に入りのクロスを張った壁の所々にシワやたるみが見られ、亀裂が生じてきました。Aさんは、今、施工会社と補修について交渉中だそうですが、個人輸入したクロスは手元にほとんど残っておらず、もう手に入らないものなので、非常にがっかりしているそうです。

どうしてこのようなことになってしまったのでしょうか。

Aさんが個人輸入までしてこだわったクロスは紙クロスでした。紙クロスは日本で一般的なビニールクロスに比べて伸縮性が少ないので、扱いが難しいといいます。このことを理解して施工しないと、Aさんの家のようになることがあるのです。

Aさんは、建築前から「こんなクロスを使ってこんな雰囲気に」とはっきりとしたイメージがありました。紙クロスの特長も知っていたようです。そうであれば、紙クロスの性質をよく知り、それに合った対応ができる施工会社に頼むべきでした。

しかし、Aさんはこれまであまり輸入部材を扱ったことのない会社に施工を依頼しました。その会社に決めた一番の理由は予算だったようですが、このことが今回の失敗の原因をつくってしまったといえるでしょう。

着工後の追加工事に要注意

Bさんの場合は、工事中に追加した飾り棚が失敗の引き金となってしまいました。

Bさんの家づくりは、当初、順調に進んでいました。長年、マイホームを建てるために情報収集していたので希望通り、頑丈で、冬暖かく夏涼しい家を建てることにしました。キッチンや子ども部屋などは奥様やお子さんたちの希望を取り入れ、室内ドアやフローリングはたくさんの商品の中から好みのものを選びました。着工後は足繁く現場に通い、家族みんなで完成を楽しみにしていたそうです。

家の構造がほぼでき上がって、工事が内装に移ってきた段階で、Bさんはリビングに飾り棚を設置することを思いつきました。現場監督にその話をすると、急げばまだ間に合うということでしたので、大急ぎで追加工事の発注をしました。これが、後々、Bさんの後悔の始まりとなってしまったのです。

こだわりが後悔をつくり出す

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こだわりの強いこととセンスがいいことが必ずしも同じことではないので、人の意見も取り入れて(画像はイメージ)

Bさんは、飾り棚についてもこだわりを発揮して、素材選びから、デザインまで細かな注文を出しました。ここまではよかったのですが、こだわりを実現するために時間がかかってしまい、家の工事そのものへの影響が懸念される事態に。そこで、飾り棚の工事を開始することにして、見積もりをとることを後回しにしました。

飾り棚の工事が始まってから、飾り棚の見積もりが届きました。それを見てBさんはびっくり。自分で予想していた金額をはるかに上回っていたからです。しかし、工事はすでに進行していますので止めるわけにはいきません。部材もすでに発注されていますので、変更も難しい状態です。

しかたなく、Bさんは予定していたエクステリア工事を延期して、飾り棚の費用を捻出しましたが、いまだに外構は手付かずのまま。飾り棚を見るたびに、果たして追加工事をすべきだったのかどうか、複雑な気持ちを抱えているようです。

追加・変更工事は予算オーバーしやすい

Bさんの失敗の原因はどこにあったのでしょうか。それは、追加・工事の依頼の仕方にありました。

家づくりの失敗談や後悔について話を聞くと、追加や変更工事が発端になっているケースをよく耳にします。工事が始まってから追加したり、先に決めていたことを変更する場合、工事の進行を妨げないためには、急がないといけないのですが、そのぶん注意が必要です。にもかかわらず、Bさんのように、急ぐあまり、工事費を確認する前に工事を発注してしまうことも珍しいことではないようです。施工業者に「たいした金額にはなりませんよ」と言われたから安心して依頼したけれど、実際は「100万円近かった」なんてことも。「たいしたことのない金額」に対する認識が住宅メーカーの人が考える金額と、専門家ではない一般の人が考える金額に開きがある典型的なケースだといえるでしょう。

ですから、どうしても追加や変更の工事をしたいなら、たとえ家の完成が少し遅れたとしても、見積もりをとらないうちにゴーサインを出してはいけないのです。最も、追加・変更工事をしなくてすむように、着工前に全体の計画を見直して、気になる部分がないか確認することが一番大切です。


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