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不況対応型住宅としてミサワインターナショナルがリリースした「HABITA200年住宅」(写真提供:以下いずれも同社) |
「低価格」という切り口だけでなく、独自のユニークな不況対策住宅をリリースしたのは、三澤千代治社長率いるミサワインターナショナル。同社は国土交通省の第1回「超長期住宅先導的モデル事業」にも採択され、世界の古民家から学んだ「200年住宅」に注力してきましたが、ここにきて100年に一度の不況に面し、実物資産として価値が高く、しかもサバイバルできる家としての「HABITA200年住宅」を新たにリリース。ユニークな4つの住宅スタイルを提案しています。
大不況時には家の建て方も大転換?
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同社の構造材を現しにした大断面集成材。木材も実物資産の一つと説く |
1つめは「実物資産として高い価値のある住宅」。同社によると、「今回の不況が金融恐慌的側面を持っている以上、信用のみを裏付けとした金融商品への投資は、信用収縮によって価値が減ってしまう可能性が大きい。一方、金地金などの実物資産は最も影響を受けにくく、金地金への投資を説く書籍も登場している」として、同様に木材も実物資産として説明。「地球温暖化で世界の樹木の乱伐が許されなくなりつつある今、相対的に木材の価値は高まってくる」として、木材で建てる住宅も不況に強い実物資産であることを訴求しています。
2つめは「低価格の企画型200年住宅」。同社の場合、先導的モデル事業に採択された仕様を採用して、国の補助金200万円を取り込むことで低価格に。企画設計段階で材の長さを綿密に計算してコストダウンを図り、先導的モデル事業の仕様は6月に施行される長期優良住宅法による認定も見込まれることから、長期優良住宅に適用される減税や金利優遇なども考えられると提案。坪あたり41万円、本体価格1470万円の企画モデルを1,000棟限定で販売しています。
住宅にも「副業してもらう」時代
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クルマに乗らなくなったら、1台分空いたら、「貸しガレージ」として収入を得るのも一案 |
3つめは「家が働いて稼いでくれる収入付き200年住宅」。不況時はリストラやワークシェアリングなどで収入が一層減り、社員に副業を認める企業も出てきていることから、住宅にも「副業」してもらおうというユニークな切り口。具体的には、住宅の一部を賃貸することで収入を得て、条件次第ではその収入でローン返済を相殺することも可能。その活用の仕方も「貸ガレージ」「貸事務所」「貸店舗」「貸家」「貸し教室・カフェ」だけでなく、「三世代で効率的に」「SOHO」「ビジネスの客間」「茶室などもてなし空間」などなど、リアルで具体的な10通りの方法を示しています。
こうした社会や家庭の経済状況に合わせてフレキシブルに変えられるのも、スケルトン・インフィルや同社独自の「間面のつくり」による大空間設計が可能にしているという訴求も。「不況に強い住宅」はこうした時世に合わせて再生できる住宅なのかもしれませんね。
そして、
最後の4つ目は……?