新築やリフォームを進める中で、キッチンにこだわりを持つ方も多いでしょう。最近では、ダイニングやリビングとひとつの空間にプランニングされるケースも多く、キッチンは住まいの中心ともいえる存在となってきています。選ぶ際には、使い勝手やデザイン性はもとより、清潔さや美しさを保つことができるように、お手入れのしやすさも重要なポイントとなるでしょう。

最近のシステムキッチンは、掃除やお手入れを楽にする工夫が随所に施されています。ここでは、メーカーのシステムキッチンにみられる、掃除を楽にするために施された工夫、アイテムごとの特徴をまとめました。

[写真協力] TOTO 

フィルターやファンの形状に特徴を持つ換気扇。自動清掃機能も

整流板は取り付けたままサッとひとふき。ノンフィルターでラクラクお手入れ、工具を使わずにワンタッチでファンの着脱が可能。 [ゼロフィルターフード]undefined

整流板は取り付けたままサッとひとふき。ノンフィルターでラクラクお手入れ、工具を使わずにワンタッチでファンの着脱が可能。 [ゼロフィルターフード] 

キッチンの中でも掃除が億劫に感じるのが換気扇ではないでしょうか。一般的に、換気扇やレンジフードなどと呼ばれますが、機器としては、換気扇の部分(ファン・システム)とフードに分けられ、システムキッチンのアイテムとしては、換気扇とフードをまとめて、レンジフードやフードと呼ばれることも多いようです。

いずれにしても、掃除のしやすさは高められており、メーカーごとに特徴は異なりますが、フード本体やフィルターなどの形や加工に工夫を施したものが増えています。

フードそのものは、シンプルな形状で不必要な溝や凹凸などを少なくすることで、汚れが溜まりにくくしたものが多く、油や水をはじく撥油性塗装を施したものもみられます。油汚れを浮かせやすくする親水塗装を施したオイルキャッチャー(トレー)やフィルター、フィルターそのものがないタイプも。ボタンひとつで油汚れを自動洗浄するタイプも開発されています。

また、換気扇は上部にあるため、楽な姿勢でお手入れができるかどうかもポイント。女性でも届きやすい高さであったり、整流板が手前に開くもの、取り外すパーツの数を少なくした商品なども増えてきました。

ゴトクの形状、天板の塗装などに工夫がみられるコンロ

主な加熱機器には、ガスコンロとIHクッキングヒーターがあります。フラットな表面プレートのIHクッキングヒーターは、特殊ガラスでできているため、拭くだけで美しさを保つことができるのが魅力でしょう。

また、ガスコンロも掃除のしやすさは高められ、たとえば、天板(トップ)の素材やコーティングにも、お手入れが楽なタイプがみられます。ガラストップ、ガラスコートやフッ素コート、ホーロー、アルミやステンレスなどがありますが、最近では掃除もしやすく、耐久性や耐熱性に優れるガラストップが多く、全体的に凸凹を無くした、フラットな形状が揃っています。

また、パッキンで煮こぼれが入りにくいものやバーナー本体との隙間をガードするカバーを設けたもの、バーナーまわりの熱を分散・放熱させて表面温度の上昇を抑え、油はねなどの汚れを焦げつきにくくしたものなども。掃除のしにくいゴトクは、単純でコンパクトな形状なものが増えてきており、簡単に外して洗うことができるものが多くみられます。

その他、グリル部分も、手を入れて庫内を拭くことができるタイプなど掃除がしやすく、お手入れが簡単なものが増えてきました。

片付けやすい排水口を持つシンク、カウンターと一体型も

気づかないうちに汚れてしまうのがシンクでしょう。一般的なシステムキッチンで多く設定されているシンクの素材は、ステンレスと人工大理石。ステンレスは、水アカなどの汚れを、簡単に落とすことができる特殊な表面加工したタイプなどもみられます。人工大理石には、アクリル系とポリエステル系があり、メーカーや商品によって性能は異なりますが、一般的には、汚れも落ちやすく、お手入れすることができる素材でしょう。

いずれのシンクも、素材そのもの工夫や形状、表面加工などによって、汚れにくく、掃除のしやすいタイプが増えてきています。多くみられるのが、排水口の形状や設置位置などの工夫のあるシンク。排水口のぬめりを防ぐために形状や水流を工夫したもの、排水口部分までシンクと一体構造とすることで、溝がなく掃除がしやすくしたものなどもみられます。シンク底面の角度や形状に工夫を施して、排水口に効果的に水が流れ、ゴミがスムーズにカゴにまとまる商品も。ぬめりを防ぐコーティングがされたゴミカゴや汚れがたまりやすい排水口のリングをなくしたタイプなどもみられます。

その他、汚れが気になるシンクとカウンターとの接続部分に工夫を施したタイプやカウンターとシンクを一体化したものも。隙間がないので、汚れもたまりにくく、お手入れも簡単なのが特徴でしょう。

水流に工夫がある水栓金具。シンク掃除もしやすいシャワー機能

洗い物に当たった水が広がる、ほうきのような幅広シャワー。 シャワーヘッドを伸ばせば、シンクの内側も手早く洗うことができる。[水ほうき水栓]

洗い物に当たった水が広がる、ほうきのような幅広シャワー。 シャワーヘッドを伸ばせば、シンクの内側も手早く洗うことができる。[水ほうき水栓]

水栓の形状や水流などによっても、掃除のしやすさは変わってくるもの。たとえば、ハンドシャワーがついたタイプであれば、先端部分からホースを引き出し、シンクや大きな鍋やの隅々まで洗うことができて便利です。

また、吐水口の下に手や食器などを近づけるとセンサーが感知し吐水し、遠ざけると自動で止まる水栓や上部のセンサーに手をかざすだけでで吐水・止水するタイプであれば、ハンドル操作がいらないので、調理中でも水栓を汚すことなく使用できるでしょう。その他、シャワー水流に空気を含ませるなどして工夫を施し、水ハネを抑えることができる水栓もでています。

商品によっては、水栓金具の設置位置や設置スペースの形状などに特徴をもたせることで、水がたまりにくく、拭き掃除がしやすいタイプもみられます。

汚れが落としやすい扉やキャビネット、キッチン壁材

undefined野菜くずなどのごみが、すべり台をすべるようにスムーズに排水口へ流れる「すべり台シンク」やノンフィルター構造の「ゼロフィルターフードeco」を搭載したシステムキッチン。undefined[クラッソ]

野菜くずなどのごみが、すべり台をすべるようにスムーズに排水口へ流れる「すべり台シンク」やノンフィルター構造の「ゼロフィルターフードeco」を搭載したシステムキッチン。 [クラッソ]

キャビネットの扉や収納部分は、知らないうちに汚れたり、埃がたまってしまうもの。一般的なシステムキッチンの扉には、集成材や合板などの基材の表面に、突板や塗装、樹脂(紙)シートを張るなど、化粧を施したタイプが多く、また、ホーローやステンレスなどを揃えたメーカーもみられます。いずれも、表面の汚れを簡単に拭くことができるように工夫されており、凸凹のないすっきりとしたデザインなど、デザイン性とともにお手入れのしやすさを高めたものが増えてきています。

キャビネットの内部では、底板にステンレスやホーローが用意されたタイプもみられます。油や調味料がこぼれても簡単に拭き取れるので、清潔さを保つことができるでしょう。傷にも強いエンボス仕上げを施したステンレスもみられます。

その他、キッチンの壁は汚れやすく、掃除のしにくい部分のひとつ。特にコンロ前の壁は、油や調味料などが飛び散りやすく、すぐに汚れてしまうこともあるものです。 最近、多く用いられているのが、汚れがこびりつきにくく、汚れても落ちやすい加工が施されたパネル状の壁材。水や熱に強く、油汚れにも強いのが特徴で、システムキッチンの標準仕様となっているケースも多い素材です。また、汚れが染み込みにくい目地を用いたタイル製のキッチンパネル、セラミックパネルに光触媒技術を加えたタイプを揃えたメーカーもみられます。

ショールームで実際に確認を。性能や機能実験も参考に

システムキッチンのお手入れや掃除のしやすさの工夫は、メーカーや商品ごとに、その特徴はさまざまです。選ぶ際には、必ずショールームなどで実際に確認すること。また、自分の掃除のスタイルや手順などによっては、お手入れのしやすさの感じ方も異なるものです。操作してみたり、汚れ具合やお手入れ方法の実験などもチェックして、比較検討するようにしましょう。

その他、メーカーや商品シリーズによって組み込むことができる機器、できないアイテムがあるので、取り入れたい、設置したいと思うものがあれば、システムキッチン本体を選ぶ前に確認することも大切なポイントです。


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