理想的な広さと間取り例:マンションの場合
夫婦+子ども2人の4人家族の理想の広さは95m2、もしくは3LDK・70m2台も可能と書きました。両方のケースを間取り例で見てみましょう【図1】。約92m2の間取り例【図1 左】では、ゆとりある4LDKができることがわかります。8畳の夫婦寝室の他に子ども2人にそれぞれの個室ができ、その他にLDにつながった客室(和室6畳)が確保できます。ウォークインクロゼットや収納などもゆとりの配置ができています。
約73m2の例では3LDKの間取りとなります【図1 右】。この間取りで子ども2人に個室を与えると予備の部屋はなくなりますが、最近では共用部にゲストルームがあるマンションもあるため、そちらで対応するという考え方もできます。
住まい方のくふうでカバー
70m2台の間取りで4人で暮らす場合は余分なスペースがないため、部屋の用途を固定せずフレキシブルに考えること、バルコニーやアルコープという外部空間の有効利用を検討します。バルコニーの奥行きが2m程度あればアウトドアリビングとして有効に使えます。また、玄関付近に門扉がついたアルコープという空間があれば自転車を置いたりベビーカーを置いたりできます。外部空間にも着目して間取りを選ぶようにしましょう。
今回は、戸建て住宅とマンションにおける家族構成やライフスタイル別に見た住戸の広さの関係を追ってみました。住戸を選ぶ際には単なる○LDKという部屋数に目が奪われがちですが、住戸全体の広さと各部屋の適切な広さに注目し、家族にあった住まいを選ぶようにしましょう。
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