地震に強い建物はまず地盤調査から 

不同沈下を起こすと基礎や外壁にヒビが入り、地震の時に踏ん張りが利かなくなります。
不同沈下を起こすと基礎や外壁にヒビが入り、地震の時に踏ん張りが利かなくなります。
マンションでも戸建てでも、家づくりの基本はまず地盤を調査することです。2000年に行われた建築基準法の改正では、基本的に建物をつくる際は地盤調査が求められています(告示第1347号)。

マンションなどの大規模建築物ではまず地盤調査は行われていると考えて良いでしょう。ところが戸建住宅や木造の小規模建築物などではまだまだ地盤調査をするという意識が根付いていないようです。

戸建住宅でも地盤調査をしよう 

戸建住宅の場合、費用がかかりそうという不安、この辺のことは良く知っているから大丈夫といった自信から、地盤調査をしないで家を建てるケースも見受けられました。

土の中の状況というものは、調査ポイントが数メートル離れたらガラッと変ることもあり、掘ってみなければわからない非常に判断が難しい部分です。どのような建物をつくるにせよ、つくる前にきちんと地盤調査をすることをおススメします。

それでは地盤調査の方法にはどのようなものがあり、費用がどのくらいかかるのか、建物を建てるのに適した地盤はどういったものかを見てまいりましょう。

戸建住宅:スウェーデン式サウンディング方法

スウェーデン式サウンディング方法とは、北欧のスウェーデンで生まれた試験方法です。日本でも戸建て住宅の地盤調査方法として最も普及している方法です。

鉄製の棒の先端にスクリューがついたものを地面に突き刺し、おもりを加えます。その後、上部についたハンドルを回しながら地中に25cm貫入させるのにハンドルを何回転させたかで土の固さや締まり具合を判定します。

狭いスペースがあれば調査が可能

この方法で、建物が建つ予定の四隅、できたら中央も合わせて5箇所ほどの調査を行うと良いでしょう。この調査の良いところは狭い土地でも調査が可能なことです。ボーリング調査のようにやぐらを建てる必要がなく、基本的に人が二人入れるスペースがあれば出来ます。また費用の面でも5万円台~8万円程度です。かかる日数も半日程度ですみます。
 

スウェーデン式サウンディング方法ではこのような調査結果が出ます。土質などは詳しくわかりません。換算N値を出すことができます。
【図1】スウェーデン式サウンディング方法ではこのような調査結果が出ます。土質などは詳しくわかりません。換算N値を出すことができます。

土質まで調べる場合はボーリング調査を

ボーリング調査と違うところは、地中の土質まで調べられないことです。地中の土を採取するわけではないので、ハンドルを回す際の手ごたえ「じゃりじゃり」という感覚や音で粘性土なのか砂質土なのか判断します。

上の【図1】はスウェーデン式サウンディング方法による調査書です。粘性土、砂質土の違い、1m貫入させるのに何回ハンドルを回したかが表現されます。地盤の判定には後述するボーリング調査の測定値であるN値によって表現されるのが一般的ですが、スウェーデン式サウンディング方法でもN値に換算してみることが出来ます。

マンションなどの大規模建築物などはボーリング調査が一般的

ボーリング調査ではやぐらを組みます。
【写真1】ボーリング調査ではやぐらを組み、機械を使って地盤に孔を掘っていきます。
ボーリング調査はやぐらを組み、機械を使って地盤に深い孔を掘っていく調査方法です(【写真1】参照)。

やぐらを組み、機械を搬入するので広い土地が必要で、大掛かりな調査となります。一ヶ所掘るのに1日~2日程度かかり、費用も25万円(1箇所)程度かかります。

より詳しい調査ができる 

土質が変るたびにサンプルを取っておきます。
【写真2】ボーリング調査では土質が変るたびにサンプルを取っておきます。
孔を掘ったときに土も採取するので、地中の土がどのような性質を持ったものなのかを正確に知ることが出来ます【写真2】。

スウェーデン式サウンディング方法で調査してもはっきりとした結果が得られなかったときにはボーリング調査によってさらに詳しいデータを得たほうが良い場合もあります。

ボーリング調査によって得られる調査書を土質形状図といいます。土質形状図の見方やマンションに適した地盤について詳しくは下記のサイトをご覧ください。

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建物に適した地盤と基礎の関係を知ろう

以上、スェーデン式サウンディング方式とボーリング方式の主な違いを述べました。費用がかかることなので、どちらの調査をするのか慎重な判断が必要です。

それでは次のページで建物に適した地盤や、もし軟弱地盤であることが判明したら?について見ていきましょう。