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家庭内事故から家族を守る!自宅の安全対策(2ページ目)

実は、安全と思われている住まいの中でけがをする幼児やお年寄りは多く、居間、台所、階段、浴室などで事故が発生しています。住まいの中の危険箇所と事故の原因を知り、それを回避するための対策を取っておきましょう(初出/2008年11月、改訂/2014年6月)。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

2位:浴室(風呂場・浴槽・シャワー)

2番目に多いのは浴室での事故

2番目に多いのは浴室での事故

家庭内事故のうち、住宅設備が原因で起こる「住宅関連事故」の中で2番目に多く報告されているのは「浴室」です。事故に遭った人は4歳以下の乳幼児が1番多く、次に65歳以上の高齢者と続き、乳幼児とお年寄りに多いことがわかります。

浴室で起こる事故は重症または死亡に至る件数が増え、最も危険なところであると言えるでしょう。事故に至る大きな原因は転倒・ぶつかる・浴槽への転落となっています。

■浴室事故の主なパターン
・お湯、石鹸の泡で足が滑った
・入口の段差でのつまづき
・ガラス戸に手をつく、誤って蹴るなどで割れたガラスで負傷
・風呂ぶたに乗っていて浴槽に転落
・しゃがんでいて頭をあげた時に蛇口にあたり打撲
・急に熱湯が出てきてやけど
・清掃用の風呂ブーツをはいていて滑った

事故の解決策:浴槽ふちの高さからヒートショック対策まで

SG(エスジー)はSafetyGoogs (安全な製品)の略号です。
SG(エスジー)はSafetyGoogs (安全な製品)の略号です。製品ごとに基準を定め、それに適した安全性の高い製品につけられるマークです。
幼児の浴槽への落下を防ぐ方法としては、浴槽のふちの高さが一定以上(2歳児で50cm以上)あると良いという実験結果が出ていますが、現在のバリアフリー化の流れの中で浴槽のふちの高さは低くなっており、それ以外の予防方法を考えた方が良いでしょう。

具体的な対策としては(1)風呂ぶたはSGマーク付の安全なものを使用すること(2)浴室は外からカギをかけておくこと(3)日頃から浴槽のお湯は抜いておく習慣をつける、などが挙げられます。

以上の他に、浴室で起こる高齢者の事故では、急激な温度差によるヒートショックが原因で入浴中に溺れる事例が報告されています。予防方法としては、脱衣室や浴室内を暖めておくことや、風呂の湯の温度をあまり高温にしないなどが挙げられます。

【関連記事】ヒートショック!?冬場のお風呂に要注意

それでは次に3番目に多い床・畳・敷居の事故例と解決策を見てみましょう。
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