交通事故より多い!? 乳幼児と高齢者の家庭内事故
家庭内事故は低年齢層では男性、高年齢層では女性が多い(出典:本文※調査)
国民生活センターがまとめた「家庭内事故に関する調査報告書」(1999年)※によると、家庭内で起こる事故の発生場所は居間が36%と最も多く、次いで台所が23%、階段13%の順に多くなっています。そのうち3割が、階段、浴槽、床などの住宅設備が原因で発生しています。これら住宅設備が原因による事故は家庭内事故の3割を占めています。それでは注意すべき箇所を順に見ていきましょう。
1位:階段
階段での事故が最も多い。
事故に至る大きな原因は転落・転倒で、この2つがほとんどを占めます。階段の上り、下りのどちらで多く起きるかというと、下りの方が上りの約4倍ほど多く発生しているとのことです。
■階段の転落・転倒事故の主なパターン
・タイツ、スリッパをはいていて滑った
・ズボンのすそでつまづいた
・両手で洗濯物や布団を運んでいた
・階段の手すりが折れた
・勾配が急だった
・階段のすべり止めにつまづいた
・歩行器、玩具に乗っていてそのまま落下した(幼児)
・照明が暗かった
事故の解決策:手すりと足もとをチェック+強化
子どもが大好きな大型玩具。これごと階段から落下する事故も多い
住宅内の階段に限らずマンションの共用階段でもこのような転落・転倒防止策が望まれます。
「幼児が乗り物玩具ごと階段から落下した」という例もありましたが、その防止のために、階段の降り口には侵入防止ゲートを設けておくと良いでしょう。侵入防止ゲートは子ども用品店などで後付けできるタイプのものが販売されています。
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それでは次のページで2番目に多い浴室の事故と解決策を追ってみましょう。