住宅設計・間取り/住宅設計・間取り関連情報

子育て世代の家づくりは家族の交流がテーマ

家族内事件、学校内事件が近年になって目立ちます。子どもを取り巻く環境が悪化し、親も手がつけられないということも。しかし基本は家庭、家環境です。子育てと家づくりは今同じテーマを抱えています。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

どう家を建てる?-どう子育てする?


日本の平均結婚年齢は男女共30歳前後と随分高くなりました。家を建てる年齢層は38~40歳に最も多いので、結婚して10年間のうちに家をもつことになります。その経緯には子育て・家族があることはいうまでもないでしょう。

子どもが生まれると「家族」を意識するようになります。そして子どもが学校にあがり、さらに第2子となると、「我が子が安全に健やかに暮らせる住まい」について考えるようになってきます。

かつてはごくあたり前に子ども部屋を与え、自立させました。しかし個室はしばしば「孤室」となってしまい、家族とのコミュニケーションはおろか、ひきこもりの部屋になってしまう例もあります。近年はこうした反省をふまえ、家族の気配を感じさせる工夫や団らんのあり方などを重視した家づくりが求められるようになりました。

家族の交流を生みだす家はどうやってつくる?


●リビングと子ども部屋をつなぐ
1、外から帰ってきたら、まずはリビングを通って子ども部屋に行くプラン。ここで朝・夕は必ず交流が生まれます。

2、リビング上部を吹抜けにし、家族音が子ども部屋に届くようにする工夫。初めは間仕切り家具で仕切り、ある程度子どもが成長したらしっかりした壁にしてプライベートを確保すればよいのです。

●キッチン、リビングダイニングをバルコニーとつなぐ

これはキッチンやダイニングなどを2階にし、バルコニーの魅力を活用する方法です。日本のバルコニーはエアコンの室外機置場か物干しにしか利用されていません。1階の庭は植栽や駐車スペース、近隣の目があって利用が限られても、2階が広いバルコニーだと色々な生活シーンがつくれます。バルコニーで食事となれば、子どもと一緒に物を運んだり料理をしたりする機会となります。非日常を味わうことで家族の絆は深まるものです。

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