愛用者が増え続けているロボット掃除機

スイッチを入れると自動で床を隅々までお掃除をしてくれる便利なロボット掃除機は、もっともシェアを占めているiRobot社の「ルンバ」「ブラーバ」だけでも2018年9月には出荷台数が累計300万台を突破(※)し、右肩上がりで利用者が増えています。お掃除ロボットにお掃除を任せることができればその時間を別なことに使えるため、忙しい人にとっては今や「なくてはならない存在」になっているのではないでしょうか。

(※)出典:アイロボットジャパン合同会社 2018年10月プレスリリース
 
お掃除ロボットは国内メーカーのものも充実している

お掃除ロボットの代表格はルンバだが、国内メーカーのものも充実している

 

ロボット掃除機に欠かせない「ルンバブル」な部屋って?

ロボット掃除機の愛用者は、このロボット掃除機がいかんなくその能力を発揮してくれることを望みます。それを可能にする間取りにしたり、家具選びをすることを、ルンバブル⇒(「Roomba(ルンバ)」+「able(できる)」の造語)といい、ロボット掃除機が掃除をしやすい室内環境にすることを意味します。「ルンバブルな住まい」「ルンバブルな家具」「ルンバブルなリフォーム」などと使われています。

最近では建物の設計を行う際に「ルンバの充電スペースや専用コンセントを作っておいてね」と頼まれることもあります。最初から検討しておけば、家具の一部をルンバの専用スペースとするなど対応ができ、完成後のお部屋でルンバが目立ってしまうということもありません。

 

ルンバブルな室内環境を作る6つの条件

①入角(いりずみ)が少ない空間がよい
部屋の入角はお掃除ロボットの回転ブラシが届きにくくなります。入角(いりずみ)にゴミがたまりやすいキッチンや納戸などは、事前にホウキなどで隅っこにあるゴミを履きだしておくとよいかもしれません。

②段差がないこと
ロボット掃除機は玄関の上がり框の段差などはセンサーで感知し、けして落ちることはありません。またカーペットやラグなどを敷いた場合の2センチ程度の段差なら乗り越えて進むことができますが、それ以上になると先に進めない可能性があります。
 
段差が2センチ程度だと乗り越えられるため、反対に乗り上げて欲しくない場所は2センチ以上の隔て板などが必要

段差が2センチ程度だと乗り越えられるため、反対に乗り上げて欲しくない場所は2センチ以上の隔て板などが必要


ドアを開け放してロボット掃除機に一度に広い範囲をお掃除してもらうためには、住戸の中にはなるべく段差がないことが理想的です。マンションの場合は床がフラットで段差がない仕様が多く、ロボット掃除機に向きます。一戸建ての場合も、床段差をなくすことはバリアフリーな家づくりにもつながることなので、これから設計を始める方はぜひ取り入れてください。

③床にモノを置かないようにする
ロボット掃除機にキレイにお掃除をしてもらうためには、床の上になるべくモノを置かないようにします。床面にモノがおいてあると、その周辺にロボット掃除機のブラシが届かない空間ができてしまい、集塵率が下がります。また花瓶など軽いものを置いたままにすると、ロボット掃除機がぶつかって倒れて壊れる可能性もあるので注意が必要です。
 
ラグを引かず床面がすっきりしているとロボット掃除機の力が発揮しやすい

ラグを引かず床面がすっきりしているとロボット掃除機の力が発揮しやすい

普段は床に置いているゴミ箱や雑誌を入れるラック、インテリアグリーンの鉢、額縁などは、お掃除のときはテーブルの上など高い場所に移動したほうがよいでしょう。

④家具の下にロボット掃除機が潜れる空間があること
ロボット掃除機は、掃除しにくい家具の下まで潜りこんでキレイにしてくれるため、足元に10センチ程度の隙間がある家具を選びましょう(ただしメーカーによってはもっと高さのあるロボット掃除機もあります)。もしくはホコリが入りこまない床にじか置きする家具を選んでください。
 
ソファーもサイドテーブルも脚付きを選びましょう

家具は脚が長いタイプを選びましょう


最も避けたいのは足元に10センチ以下の中途半端な隙間がある家具です。ホコリはしっかり入るもののお掃除がしにくく、ロボット掃除機が頭を突っ込んで挟まり、止まってしまう可能性があります。
 
足元に中途半端な隙間のある家具は避けましょう(写真はイメージ)

足元に中途半端な隙間のある家具は避けましょう(写真はイメージ)


⑤毛足の長いじゅうたん類を床に敷かない
毛足の長いじゅうたんはロボット掃除機が苦手とするものの一つです。ロボット掃除機についている回転ブラシが毛足を巻き込んで止まってしまう可能性があるため、ラグは敷かないか、毛足の短いタイプを選びましょう。
 
じゅうたんのヘリに房がついていると、それも絡まりの原因に

じゅうたんのヘリに房がついていると、それも絡まりの原因に


⑥コード類は引っかからないようにまとめて置く
最新式のロボット掃除機はコードに絡まらない機能を持っているものもあるようですが、基本的にコード類はなるべく床上にまとめておくようにしましょう。コード類が床付近にあると、ロボット掃除機の回転ブラシがコードを巻き込んで動けなくなることもあります。

次にルンバブルな家具をご紹介いたします。

 

通行を邪魔しない「ひっかける」椅子はルンバブルな家具の代名詞!

お掃除の時にダイニングチェアを逆さにしてテーブルの上に乗せている人もいると思います。でも「椅子を逆さにして」→「持ち上げる」のは一苦労ですよね。先日家具売り場で見つけたこちらの椅子は、椅子のアーム(ひじ掛け)の下に、テーブルに引っ掛けることができるパーツがついている「ルンバブル」な家具でした。
 
アーム(ひじ掛け)の下に、テーブルにのせるためのパーツがついている(出典:モリタインテリア工業株式会社)

アーム(ひじ掛け)の下に、テーブルにのせるためのパーツがついている(画像出典:モリタインテリア工業株式会社

 
ひじ掛けに工夫をしたことでチェアをテーブルに引っ掛けることができる

ひじ掛けに工夫をしたことで椅子をテーブルに引っ掛けることができる


この工夫があれば、椅子をひょいと持ち上げてテーブルに引っ掛けるだけでよいのでとても便利です。椅子が持ち上がっていれば、ロボット掃除機はよりキレイにダイニングテーブルの下を掃除してくれるでしょう。

また、下の椅子はお客様のリクエストに応えてオーダー制作したもので、お掃除のときはテーブルにアームを引掛けてロボット掃除機が下を通れるようにした椅子です。現在は定番品として注文できるそうです。
 
アームの部分を改良してテーブルに引っ掛けることができるようにしています(画像出典:WOOD in the ear 神奈川の家具工房)

アームの部分を改良してテーブルに引っ掛けることができるようにしています(画像出典:WOOD in the ear 神奈川の家具工房

 
チェアをテーブルに引っ掛けてロボット掃除機が下を通る空間を確保している(画像出典:同上)

チェアをテーブルに引っ掛ければロボット掃除機が下を通る空間を確保できる(画像出典:同上)

 

ルンバブルな工夫はバリアフリーな暮らしにもつながる

お掃除時間の短縮にとても役に立つロボット掃除機の利用者は、今後も増えると考えられます。今後は「ルンバブル仕様の設計に」「ルンバブルな家具を作って」「ルンバブルなリフォームをしたい」といった希望が増えてくるでしょう。

ルンバブルにすることは「お掃除のしやすさ」や「バリアフリー」という暮らしやすさにつながっていきます。けして特別に大変なことではなく、少しの気遣い、工夫でできることです。これから住まいや家具を購入される方はぜひルンバブルを意識してみてください。



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