シングル・DINKS向けマンション/DINKSのマンション購入

DINKSのための超築古マンションの購入 前編(2ページ目)

私は築35年の超古いマンションを買って5年ほど住み、この4月に売却しました。実際の体験を通して、超築古マンションを買って、住んで、売った時の様子や対処法を赤裸々にお伝えします。

大久保 恭子

執筆者:大久保 恭子

これからの家族と住まいガイド

建物の構造・性能面のリスクと対処方法は

建物構造のリスク
構造は、素人には分かりにくい部分。専門家に調査してもらうのも一つの安心材料ですね。
2000年以降に建てられたマンションは、耐久性、耐震性などの性能のレベルを表示する性能表示を取得したものがありますが、35年前に建てられたマンションにはそのような表示はありません。したがってどの程度の性能かは素人では分かりません。そこが最大のリスクであり不安です。

耐震性は、1981年以前の旧耐震基準時代に建築されていますので阪神淡路クラスの地震が発生すると倒壊する危険性があります。耐震調査は実施されておらず、不安が残ります。建物の外壁にはときおりクラックが見られ、コンクリートや鉄筋の劣化が気になり、耐久性の面でも不安は残ります。もちろんスラブ厚は15cm弱程度で、今の新築20cmの常識からすると薄く、遮音性が高いとは言い難い構造です。

このリスクを容認できるかどうか、私は結論を出すために、建物の調査診断を行うリスペクト建物調査という会社に調査を依頼しました。調査するのは一級建築士で、目視によるものです。したがって、目で見て分かる範囲の情報をもとに、建物の状態を判断するものですから精度が高いとはいえませんが、ある程度のことは分かります。この診断の結果は、既に大規模修繕が実施されていたこともあり、老朽化の点で目立った不安材料は見当たりませんでした。そこで、耐久性についてはリスクが確定し容認できると判断しました。調査費用はたしか6万円程度だったと思います。


次のページでは、実際に行った対処方法をお話しします。
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