実際の住宅ローン控除はどのくらい?
実際に想定される事例を一つひとつ挙げていたらキリがありませんので、「夫婦+子ども2人」(子どものうち1人が特定扶養親族に該当)のモデル世帯で、給与収入が500万円、700万円、1,000万円のケースで考えてみます。なお、それぞれの所得税額、住民税額は国税庁作成のパンフレットに記載された金額に基づいています。
〔共通の仮定条件〕
一般住宅を購入して、2009年または2010年に居住を開始する
給与収入および税額は10年間変わらないものとする(あり得ないけど)
A.給与収入500万円、住宅ローン借入れ額2,000万円のケース
○ 所得税額 59,500円
○ 住民税額 135,500円
(課税総所得金額:119万円、個人住民税減額分:59,500円)
○ 住宅ローン2,000万円を年利3.13%固定、30年返済で借入れ
住宅ローン控除の10年間合計額は・・・119万円
(借入れ額が約1,600万円を上回れば同じです)
B.給与収入700万円、住宅ローン借入れ額3,000万円のケース
○ 所得税額 165,500円
○ 住民税額 293,500円
○ 住宅ローン3,000万円を年利3.13%固定、30年返済で借入れ
住宅ローン控除の10年間合計額は・・・約254万円
(返済開始月によって少し異なります)
C.給与収入1,000万円、住宅ローン借入れ額4,000万円のケース
○ 所得税額 590,500円
○ 住民税額 539,500円
○ 住宅ローン4,000万円を年利3.13%固定、30年返済で借入れ
住宅ローン控除の10年間合計額は・・・約350万円
(返済開始月によって少し異なります)
D.給与収入1,000万円、住宅ローン借入れ額6,600万円のケース
○ 所得税額 590,500円
○ 住民税額 539,500円
○ 住宅ローン6,600万円を年利3.13%固定、30年返済で借入れ
住宅ローン控除の10年間合計額は・・・500万円
(借入れ額が約6,600万円を上回れば同じです)
なお、Aのケースでは一見、今年(2008年)の制度(最大控除額160万円)よりも不利か、と錯覚しがちですが、同様の条件で今年の制度に当てはめて試算をすると(控除期間15年を選択)、最大でも90万円弱の控除です。
いずれにしても住宅ローン控除制度の適用期限延長、規模の拡大がほぼ確実となったことは歓迎すべきでしょうね。
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