乳児育児/はいはい・つかまり立ち期

生後10ヶ月の赤ちゃんの成長と生活・育児のポイント

生後10ヶ月の赤ちゃんの成長と生活・育児のポイントを説明します。生後10ヶ月になると、つたい歩きが始まる子もいます。ママをはじめとする「大人」の真似っ子ができたり、少しずつ言葉がわかるようになってきたりして、知能もぐんと発達します。

高祖 常子

執筆者:高祖 常子

子育てガイド

生後10ヶ月の赤ちゃんの成長と生活・育児のポイントは?

生後10か月の赤ちゃんの成長

生後10か月の赤ちゃんの成長

 
<目次>
 

生後10ヶ月の特徴【つたい歩き】つかまり立ち後、そのまま歩く子も

つかまり立ち後、そのまま足を交互に出して、つたい歩きをはじめる赤ちゃんも

つかまり立ち後、そのまま足を交互に出して、つたい歩きをはじめる赤ちゃんも

ぷくぷくとした赤ちゃん体型から、ひきしまった幼児体型に近づいてきます。活動的になり、椅子や棚を使ってじょうずにつかまり立ちをする赤ちゃんが多くなるでしょう。立ちあがったときに手を引いてあげると、少し歩く子もいます。

中には、そのまま足を交互に出して、つたい歩きをはじめる赤ちゃんもいるでしょう。歩き方はまだまだ不安定で、2~3歩ですぐにはいはいにもどってしまう子や、自分ですわることができなくなって泣いてママを呼ぶ子もいます。転びそうになってもそのままどんどん進む子や、慎重なすり足で少しずつ横に動く子もいます。もちろん、なかなかつたい歩きをしない子もいます。赤ちゃんによってそれぞれですので、あせらずに待ってあげて。
 

生後10ヶ月の特徴【知能】記憶力がついてきます

運動能力と同時に、知能も発達し、記憶力がついてきます。目の前のおもちゃに布や箱をかぶせて隠すと、おもちゃがあることを覚えていて、上のものを取ろうとします。

短い記憶だけでなく、少しずつ長く覚えることもできるようになります。たとえば、大好きなおもちゃが置いてあった場所や、冷蔵庫にジュースがあるのを覚えていて、そこまで行って取ろうとしたり、「あ、あ」と言って、取ってとお願いするような様子も見られます。

また、昼間の興奮を覚えていて、夜に思い出すことともあるようです。お散歩の途中で経験した楽しいことや怖いことを、眠りが浅くなったときにふと思い出して、目が覚めてしまったり、泣きだすことも。添い寝して体をやさしくさするなどして安心させてあげましょう。
 

生後10ヶ月の特徴【遊び】大人の真似っ子ができるように

色々な「いないいないばあ」をやってみましょう

色々な「いないいないばあ」をやってみましょう

真似ができるようになる子もいます。向かい合って、ママが「おつむてんてん」と頭にさわると、真似して頭に手をやります。バイバイと手を振ると同じように手を振ったり、「バイバイ」「アワワ」「バー」とママの言葉をくりかえしたり。真似っこ遊びは、ママやパパにとっても楽しいものです。真似をしない子もいますから、無理にやらせようとすることはありません。

「いないいないばあ」を喜ぶのも、ママがそこにいたことを覚えているから。カーテンやダンボールから「バー」と顔を出すなど、いろんな「いないいないばあ」をやってみましょう。

手先がさらに器用になって、積み木やブロック遊びにも興味を持つようになります。指で押したり、つまんで動かしたり、細かい動作もできるようになるので、指先のいろんな遊びができる知育玩具を喜びます。

振ると音がするおもちゃも大好き。手の動きと音が連動していることが分かり、夢中になって鳴らすでしょう。気に入った遊びやしぐさは、何度も何度も繰り返します。ママやパパのほうが疲れてしまうかも。辛抱強くつきあってあげましょう。
 

生後10ヶ月の特徴【コミュニケーション】ダメなことははっきり言う

少しずつですが、ママやパパの言うことがわかるようになってきます。危険なものに手を伸ばしたときには、ママは「ダメッ!」と真剣に伝えましょう。言葉の意味を理解しているわけではありませんが、強い声の調子や、ママの怖い表情などから、いけないことだと伝わります。

ママの顔色をチラチラとうかがいながら、いたずらをする子もいます。これはかなり知恵がついてきた証拠。多少のいたずらには目をつむりながら、しっかり見守り、危険なものや場所に近づいたり、危ないものを口に入れそうになったりしたら、その場ですぐに「ダメ!」を。一度では覚えられないので、何回か繰り返すでしょうが、根気よく気長に教えましょう。ママの真剣さは必ず伝わります。家の中では、「ダメ」を連発しなくて済むように、危ないもの、触って欲しくないものは見えない場所に片づけましょう。
 

生後10ヶ月の特徴【離乳食】好き嫌いはあって当たり前

好き嫌いはあって当たり前。ピリピリするより、楽しい食事時間を心がけましょう

好き嫌いはあって当たり前。ピリピリするより、楽しい食事時間を心がけましょう

3回食にも慣れてくると、好き嫌いや食べムラがでてきます。今まで食べていたのに急に嫌がることもありますが、好きなものと混ぜたり、味付けや硬さを工夫したりするとすんなり食べることもあります。あまり早い段階から、「この食べ物は好き(嫌い)だ」と決めつけないほうがいいでしょう。大人もそうですが、食べものの好き嫌いはあって当たり前のこと。ピリピリするよりも、食事を楽しい時間にするように心がけましょう。

栄養バランスが気になりますが、バランス良い食事を毎食用意するのは大変なこと。1週間くらいでバランスがとれていれば大丈夫です。市販のものもじょうずに取り入れて、離乳食作りがストレスにならないようにしましょう。

栄養の主体は離乳食に移ってきますが、離乳食後の授乳を急いでやめる必要はありません。ママが負担にならないなら、精神的な満足のためにも、欲しがるだけ与えましょう。
 

生後10ヶ月の特徴【言語】語りかけにより、言葉を覚え始める

毎日のあいさつや赤ちゃんの目に見えていることを言葉にしてあげよう

毎日のあいさつや赤ちゃんの目に見えていることを言葉にしてあげよう

まだ意味のある言葉はでてきませんが、赤ちゃんは、ママやパパの話すことを聞いて、言葉を頭にインプットしているところです。

赤ちゃんには、ゆっくりと分かりやすい言葉で、話しかけましょう。おしゃべりな子なら、「ダーダ」「ンマー」と一生懸命に返してくるでしょうし、無口な子も表情やしぐさで答えてくれるでしょう。

ママやパパ、家族間でも会話を楽しみましょう。朝晩のあいさつや食事のときの「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとう」などは、忘れずに交わしていますか?家族の毎日のあいさつを聞きながら、どんな時にどんな言葉を使うのかを、赤ちゃんが蓄積しています。お散歩では、「ワンワンがいるね」「お花がきれいだね」と目に見えることを言葉にして教えてあげるといいですね。

会話をたくさん聞くと、言葉の発達が促されるといいます。赤ちゃんにいっぱい話しかけてあげることで、赤ちゃんの言葉は増えていき、だんだんと意味も理解していくのです。
 

月齢別・赤ちゃんの成長と生活・育児のポイント

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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