大勢の手が支える社会保障制度。その現状は?

大勢の手が支える社会保障制度。その現状は?

老後の収入の支える制度として大切な公的年金ですが、老後の生活では介護や医療を支える介護保険や公的な医療保険も欠かせない制度になっています。健康で長生きすることは理想的な生活ですが、介護や医療が必要になったときは十分なサービスを受けたいと考える人が多いでしょう。そこで今回は、介護や医療について公的な制度を利用する場合の方法や必要となる自己負担についてご案内します。

社会保障給付費の現状

平成21年10月、国立社会保障・人口問題研究所から平成19年度の社会保障給付費の統計結果が発表されました。社会保障給付費は全体で91兆4,305億円、国民1人あたりの社会保障給付費は71万5,600万円になっています。これを「医療」「年金」「福祉その他」の分野別にみると下記のグラフのように全体の50%以上を占めています。
 
(国立社会保障・人口問題研究所「平成19年度社会保障給付費」より)

(国立社会保障・人口問題研究所「平成19年度社会保障給付費」より)

社会保障給付費のうち「高齢者関係費」といわれる「年金保険給付費」「老人保健(医療)給付費※」「老人福祉サービス給付費」及び「高年齢雇用継続給付費」は63兆5,654億円で、全体の約70%を占めています。
(国立社会保障・人口問題研究所「平成19年度社会保障給付費」より)

(国立社会保障・人口問題研究所「平成19年度社会保障給付費」より)

※いわゆる長寿医療制度は平成20年4月に始まった制度なので、平成19年度は老人保健制度により高齢者医療が行われていた。

また、平成19年度は国民所得の対前年伸び率が0.3%だったのに対し、社会保障給付費の対前年伸び率は2.6%であり、国民所得の3倍以上の伸び率となっています。この結果をみると、年金制度だけでなく医療や福祉の分野も含めて社会全体が高齢者を支えていることがわかります。公的な制度の充実で、老後の生活の安定が保障される半面、支出が増しているといえるでしょう。