ベルギー/アントワープ

モードナシー/アントワープ

02年9月に登場したファッション関連の総合機関。モード博物館やギャラリー、専門図書館、アントワープ王立芸術アカデミーのファッション科などが一つ屋根の下に。

執筆者:林 瑞絵

ファッションの殿堂! モードナシー

「モードナシー」は町の新しい顔©TomasKubes

「モードナシー」は町の新しい顔©TomasKubes

モードの町アントワープに、生まれるべくして生まれたモードナシー。「ファッションの殿堂」と呼び声の高いファッション関連の総合機関で、02年9月に鳴り物入りで誕生しました。

大通りナショナルストラートにあるドーム型屋根が美しいホワイトの建物は、堂々としていながらもどこかエレガント。建築家マリージョゼ・ヴァン・ヘーの指揮により改築されたものです。

 
デルヴォーはベルギーが誇る世界最古のバッグメーカー

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まず観光客が訪れやすいのがモード博物館(MoMu)。モードの仕事に光を当てる話題の企画展が目白押しです。マルタン・マルジェラ、ベルンハルト・ウィルヘルム、王室御用達バッグメーカーのデルヴォーなど、デザイナーやブランド名に焦点を合わせた個展はもちろん、「紙のファッション」や「モードにおける黒」といった多彩なテーマも用意。開館以来、常にファッションを多角的に捉えようとする話題の展示を提供し続けてきました。また過去の遺産も忘れません。刺繍やレース、手織り布といったフランダース地方の伝統的なテキスタイルコレクションを豊富に受け継いだ常設展も好評です。

他にも館内には、貴重な資料が3万点以上も揃う世界最大級のモード専門図書館、世界が羨む名門アントワープ王立芸術アカデミーのファッション科、若手デザイナーを支援する機関フランダース・ファッション・インスティテュート(FFI/Flanders Fashion Institute)などが所狭しと、一つ屋根の下に集まっているのです。一階にはアートや建築系の書籍を取り揃える専門書店「コピーライト」や、07年にオープンして話題となったヨージ•ヤマモトの旗艦店も。

モードナシーの存在は、ファッションを成熟した芸術文化と見なそうとする揺るぎない意志を感じさせます。ここに来ればなぜこの町が、「アントワープの6人」を筆頭とする新しい才能を輩出し続けることができるのか、その答えがきっと見つかるはずです。

<DATA>
Modenatie
モード博物館MoMu(ModeMuseum Provincie Antwerpen)はモードナシー内の2階に
住所:Nationalestraat 28
TEL:+32 (0)3 470 27 70 
開館時間:火~日曜10:00~18:00、毎週第3木曜は21時まで
入館料:6ユーロ ギャラリーや専門図書館は無料
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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