日本酒とすき焼きを合わせたいときの驚きのワザ!!
秋から冬にかけての季節限定「冷やおろし」は、ひと夏を超えた熟成日本酒の代表。大七のはきれい。 |
最初は、そば米豆腐の先付け。
合わせるのは「純米 生もと 冷やおろし」。グラスはワイングラスで。
米の香りがキレイに香り、優しい米の旨味が感じられる。角が取れたまろみと味わいにふくらみがあり、全体にみずみずしい印象のお酒。冷たい豆腐料理はやさしい舌触り。お酒と料理の両方のみずみずしさがよくマッチする。
続いて、春菊おひたし、揚げ銀杏など盛り込まれた八寸。八寸のウリは「百年玉子」だ。ピータンを用いた練り物で、コクとピリ辛の風味が個性的。
フランス語で言えば、「Oeuf a la Cent ans」(私は「Oeuf a la Siècle」のほうがいいと思うけど)と表現するのだとか。あのロビュション氏に提供したときの説明の方法らしい。
ちなみに英語では「Thousand Egg」。う~~ん、なぜ、1000年・・・?
左から、先付け、八寸。日本酒好きにはたまらないおつまみ盛り合わせの八寸はうれしい。 |
これが「百年玉子」 |
日本酒初心者にも通にも大人気の箕輪門。品格ある香りと味わいがたまらない |
お酒は、純米大吟醸の箕輪門。
これもワイングラスで。
一般的な大吟醸よりもいくぶん穏やかな香り。滑らかな舌触りのうえ、旨味の星がきらきらときらめくような印象でとてもエレガント。中盤からはどっしりとした骨格を持つボディが感じられ、後味はきれいなドライ感と旨味が長く続き、まるで極上の熟成赤ワインのようなイメージ。
お刺身のあとの焼き物、さわらの塩焼きの軽めの旨味と相性がいい。付け合せの「栗」との相性もすばらしいし、八寸の「にんじんカステラ」ともすごくよく合う。
おせちによくある「栗」や「黒豆」「伊達巻」など、少し甘めの味付けのものとは、日本酒、本当にすばらしく合う。お試しあれ。
弾力のある「鯛」にスダチをしぼると、生もと純米に絶妙な相性。左はさわらの焼き物 |
続いて、「純米 生もと 山田錦」をお燗で。
山田錦らしい品格とコクを感じられる一本。お燗にするときりっと引き締まった味わいになり、飲み飽きしない。
目の前でお燗を作れるお燗器。日本酒の魅力はこの「さしつ、さされつ」にある。 |
この「トマトすき焼き」、最近はトマト鍋など「トマト流行り」だけれど、意外や意外、すき焼きと日本酒を合わせたいときには、すごくいいアイディア。
というもの、すき焼きって、実はお酒を合わせにくい料理だと思うのだ。どうしても味付けが甘辛くなり、お肉の脂身の重さもプラスされ、日本酒のアルコール感とコクがどうしても胸いっぱいになってしまう。かといって、お肉だからと赤ワインにすると渋味が料理の邪魔になる。では白ワインかというと今度は酸味や果実味が邪魔になる。結局、お酒よりご飯を合わせたい・・・となってしまうのだ。
そこで、トマト!
トマトが入ることによって、適度な酸味が加わり、日本酒をぐっと引き立ててくれるから驚き。とくに生もと造りの大七などはきれいな酸味があるので、すばらしくバランスがとれる。
これは、お試しあれのちょっとした裏技かもしれない。酸味のある柔らかめの赤ワインや白ワインともいいだろう。
「マンナンご飯」は、普通のご飯のカロリーの3分の1。味わいは、かなり柔らかめの印象(あ、このお店の炊き方かな?)。あと、カロリー3分の1なら、もう少し盛りが多くてもよかったなぁ(あ、これは食いしん坊の私の意見)。
トマトすき焼きのお肉と、白身にやんわり火が通してある卵。白身のどろりとした感触が気になる人にはお勧めのやり方。真似できそう |
トマトの酸味が日本酒をぐっと引き立ててくれる、驚きのワザ。これも真似できる。 |
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