「マ・キ・リ?」・・・、聞いたことない酒名だな。

最近通っているお寿司屋さんは、店主がお酒好きらしく、豊富な種類の小さなおつまみのあいだに、お酒に合うような「握り」を、おつまみの合間を縫って上手に盛り込んでくれる。

初孫 生もと純米本辛口「魔斬」
「最初につまみばかりだと、せっかくの握りのときにお腹一杯になっちゃいますから。せっかく寿司屋ですしね」。これはお酒好きお寿司好きにはありがたいやり方だ。
おまけに、その味もタイミングも実に良くて、それが気に入って通わせてもらっている。

アッサリ系がいいとお願いして出てきたのは「マキリ」という不思議な名前の日本酒だ。
「マ・キ・リ?」
知らないなぁ。

冷やではすっきりと口あたりがよく、お燗だと柔和になりながらも後味きりりとし、滑らかさもある。刺身にも昆布締めにも炙りにも煮ものにも、それから握りにも、すばらしく調和する。
料理の邪魔をせず、魚介の旨みを適度に引き出し、なにより、いくら飲んでも不思議と飽きない。お酒好き二人なら軽く1升はいってしまう。ま、私はよく飲むほうですけれど・・・。

「マキリ」とあまり聞いたことがない名前なので、ラベルを見せてもらったら、「マキリ」とは「魔斬」と書くことがわかった。

印象的な文字。
銘柄は「初孫」。酒田の名酒蔵だ。
「初孫」の「生もと 純米本辛口」。日本酒度+8。
なるほどきりりと引き締まった味わいだと思った。
しかしまろ味もある。生もとのせいか。

裏ラベルに「魔斬とは、酒田に伝わる、主に漁師などが使う切れ味のいい小刀です。魔を斬ることから、魔よけの縁起物とされています」とあった。
これまたなるほど、この風味にぴったりの小粋なネーミングではないか。


すばらしい色合いの切子でまず冷やをいく。

昆布締めの旨みを引き出してくれる。これ最初に出てくる。