お蔵全体が、冷蔵庫!?
釜は1トン。素材は椹(さわら)。米がべちゃっとならないのでベスト。 |
大きな特徴は、完全空調管理の全ステンレス壁ということ。
壁がすべてステンレス。
そう、つまり、冷蔵庫の中に蔵があるようなものということなのだ。
これは、すごい。
作業もまた冷蔵庫の中で行うことになる。これは、きつい。
ラベル貼りをする従業員の方は、布団をかぶってやるという話もあるくらい。
雑菌の繁殖を防ぐにはこれほどいいシステムはないと思うが、雪がほとんど降らない温暖な静岡ならではの思い切った対策だとも感じる。
蔵の壁がすべてステンレス。中に入るとたしかにヒヤッとする。マグロになった気分? |
そのタンクが、しっかりとアンカーで留められている。聞けば、これも地震対策なのだとか。やはり、ここは地震大国静岡なのだと実感。
このほか、洗米機や火入れ装置など最新の機械が導入されているこの蔵は、平成3年から4年にかけて造られた。
「悪いところは排除して、いいものはどんどん導入したい」と精力的に改革していく寺岡さんの姿勢がみごとに表現されているお蔵であった。
「実はね、ステンレスの発想は、焼津らしく、マグロの冷凍技術から思いついたの」と笑いながら答えてくれる社長の魅力にやられた一日だった。
ますます、磯自慢が気になる2009年になりそうだ。
麹造りの神の技。つきはぜ(麹)、大きく、深く、入れることが重要。 |
しっかり発酵中のもろみ。カプロン酸(りんご様)ではなくイソアミル系(バナナ様)を主にする。 |
■「磯自慢酒造株式会社」
静岡県焼津市鰯ヶ島307