日本酒/酒造、酒蔵訪問

サミット使用の日本酒「磯自慢」を訪ねる(2ページ目)

2009年最初の記事は、あの洞爺湖サミットで世界の首脳たちが舌鼓を打った日本酒「磯自慢」だ。お蔵リポートを華やかにお届けしよう。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド

「安心して飲んでください」

早朝から、社長と二人で酒造りを始めるという杜氏にもお話をうかがった。
昭和とつく時代までは、同じ静岡の志太杜氏が酒造りをしていたが、今は南部杜氏。酒造りのキャリアが45年の多田信男さん(65歳)は、この蔵に来て今年で12年目だ。

「麹造りが酒の味にもっとも響くんです。山田錦はとにかくいい酒ができる。芯白が大きいからね。洗米や麹造りと早朝から夜通しの作業まで、仕事時間は長いが、まぁ、それが当たり前だから。今はいい酵母が開発されて賞が取りやすくなったようですが、ここでは使っていない。社長も私も嫌いだからね」と笑いながら南部なまりで丁寧にお話してくださる。

「モノ(=酒)がなくなっていること(=売れていること)が、やっぱりうれしいですね。ちゃんと飲んでいただいてると実感します」と笑う。飲んでいただかないと、造ったかいもないしねとも。

「歳をとって思いと体がついていかないところがつらいんですが、一生懸命やってますから、安心して飲んでください」
多田杜氏、麹造りは神業といわれるお方でもあるのだ。ああ、なんだか、ますます磯自慢が好きになっちゃうなぁ。

多田杜氏。南部なまりが優しい。麹造りの神様だ。


酒造りは「洗いに始まり、洗いに終わる」

焼津の水は、南アルプス連邦の長野県境が水源となる。仕込み水は、大井川の軟水で、130メートルの井戸からの水だそうだ。焼津市の6割弱は質のいい上水道だとか。実際、梅酒で知られるチョーヤも近隣にある。ひとえに水がいいのである。

酒造りは「洗いにはじまり、洗いに終わる」と語る寺岡さん。
米の洗いから、絞りの袋の洗いまで、とにかく、すべてを洗いに洗う。これが基本。とくに絞りの袋は、使う日の15日前から毎日洗い続けるのだとか。磯自慢のクリーンで研ぎ澄まされた味わいは、こういうところからも生み出されているのだ。

静岡は「淡麗辛口」の地だが、磯自慢は、静岡の中では味わいがあるほうと説明する寺岡社長。カツオや鯖などの海の幸には、ここより内陸部の淡い味わいの酒では負けてしまうのだとか。ふうむ、なるほど。

サミットに饗された「磯自慢 中取り 純米大吟醸35」と盃。鮮やかだ。

気になるサミット使用の酒のお話をちょっと。

銘柄は「磯自慢 中取り 純米大吟醸35」。サミット用には720mlを6本を送ったのだとか。もともとこの銘柄は全生産量1000本の限定生産だ。すべてにナンバリングがされている。

ちなみに「0051」は、毎年行き先が決まっている。
さて、だれでしょう・・・?

答えはイチロー!

購入可能なのは、はせがわ酒店やヴィノス山崎などの特約店のみ。
気になる方はお問い合わせを。
    ↓
・「はせがわ酒店」
・「ヴィノス山崎」

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